稲佐山公園・ロープウェイ ジャパネット子会社に 「出島」は長崎自動車グループに 長崎市の指定管理者案 補正予算など79議案発表

 長崎市は18日、26日開会の定例市議会に提案する26億2500万円の本年度一般会計補正予算案など79議案を発表した。来年度から稲佐山公園と長崎ロープウェイを一体管理する指定管理者に、市内でスタジアム建設プロジェクトを手掛ける「リージョナルクリエーション長崎」と、従来の指定管理者の「長崎ロープウェイ・水族館」の共同体を選定する議案を提案する。

 リージョナルクリエーション長崎は、通販大手ジャパネットホールディングス(佐世保市)の子会社。長崎市幸町で建設予定のサッカー専用スタジアムを核とする「長崎スタジアムシティプロジェクト」を手掛け、将来的なスタジアム敷地内へのロープウエーの延伸にも興味を示している。
 また、市は来年度から指定管理制に移行する「出島」の指定管理者に、長崎自動車(同市)を中核とする企業グループ「出島VOF」を選定する議案も提案する。出島は復元整備事業に一定めどが立ち、学術分野を除く運営業務を民間に任せる方針。指定期間は15年間。
 田上富久市長は両指定管理者について、「長崎への思いが強い事業者に受けてもらえた。官ではできなかったアイデアが生まれると期待したい」と述べた。
 このほか、市を中心に再生可能エネルギーの地産地消を目指す「地域エネルギー事業体」を年度内に設立させるため、出資金1750万円を計上。市の西工場や東工場のバイオマス発電などで作った電力を、事業体を通して公共施設や学校などで使う。
 長崎恐竜博物館(仮称、野母町)建設事業は、くい工事の追加や増床などに伴い約3億円を計上。総事業費は補正前の約17億9千万円から約20億9千万円になる。
 補正後の一般会計予算は2224億800万円。
 市議会議会運営委員会は18日、定例会を26日から12月13日までの18日間と申し合わせた。一般質問は11月29日、12月2、3、4日の4日間。

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