長崎南北幹線道路 西側ルート 山と住宅地の中間「最適」 大橋-滑石 トンネル、高架想定

市街地の西側を通るルート案の詳細

 長崎市と西彼時津町を結ぶ地域高規格道路「長崎南北幹線道路」(約16キロ)の未整備区間約7キロのルート選定委員会は18日、県庁で第2回会合を開き、前回選定した国道206号より西側を通るルートの詳細を議論。大橋付近-滑石付近は三つのルート案から山側と住宅地の中間を通る案を最適と判断した。道路は片側1車線でトンネルや高架橋の活用を想定している。

 会合は冒頭のみ公開。事務局の県都市政策課によると、西側ルートを3区間(茂里町-大橋付近、大橋付近-滑石付近、滑石付近-時津町野田郷)に分け、地域への影響や経済性などの観点から比較した。滑石付近-時津町野田郷は主にトンネルとする案を了承。滑石にインターチェンジ(IC)を設け、西彼杵道路の時津ICにつなぐ計画。
 茂里町-大橋付近は浦上川を隔て、住宅地側を通る案と、長崎市民総合プール側を通る案が示された。いずれも道路は高架橋。住宅地側を通る場合は道路の付け替えが必要で、想定される移転建築物は約30。プール側を通る場合、プールの移転が必要となる可能性が高く、補償費は約75億円。どちらも影響が大きいとして、結論は出なかった。
 県と長崎市などは、地域住民らとの意見交換会を計画し参加を呼び掛けている。初回は12月5日午後7時、市男女共同参画推進センター・アマランス。このほか長崎市で6、8、17日、西彼時津町で13、14日に実施する。申し込み不要。

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