読売ジャイアンツが右腕・山口俊のポスティングを容認へ

スポーツニッポンの報道によると、日本プロ野球の読売ジャイアンツは32歳の右腕、山口俊のメジャーリーグ挑戦を容認する意向だ。山口は今季170イニングを投げて防御率2.91をマーク。先日行われた「WBSC プレミア12」では東京ドームで行われた決勝戦に先発し、初回に3点を失ってマウンドを降りた。

山口は日本プロ野球で14シーズンのプレイ経験があり、2006年に横浜ベイスターズでデビューし、2017年に読売ジャイアンツに加入した。日本プロ野球では、通算427試合(うち90先発)に登板して防御率3.35、WHIP1.24をマークしている。

読売ジャイアンツでの1年目のシーズンとなった2017年、山口は泥酔して右手の甲を負傷し、東京都内の病院を訪れたあと、泥酔状態のまま警備員に暴行を加えたり、出入口の扉を損壊したりした疑いが浮上し、球団から出場停止処分を受けて後半戦を棒に振った。翌2018年は6完投を記録するなど9勝をマークし、今季は15勝、188奪三振、勝率.789の三部門でリーグトップの数字をマークするエース級の活躍を披露。満を持してメジャーリーグ挑戦を決断した。

ダルビッシュ有(カブス)、田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)のように、日本プロ野球で超一流の成績を残し続けてきた選手ではないため、優勝争いを目指すチームが先発ローテーションの一角として獲得に動くことは考えにくい。山口の獲得に動くのは、再建中で1~2年の「つなぎ役」としてイニングイーター的存在を必要としているチームに限られるのではないだろうか。

なお、今オフのメジャー移籍を目指す日本人選手は山口だけではない。筒香嘉智(横浜DeNAベイスターズ)と菊池涼介(広島東洋カープ)も山口同様にポスティング制度でのメジャー移籍を目指しており、秋山翔吾(埼玉西武ライオンズ)は海外フリーエージェント権を行使してメジャー移籍を希望している。今オフは、これらの日本人選手の動向にも注目だ。

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