DeNA高城、新背番号は「36」 異例の古巣復帰を筒香に報告「戻るという感覚じゃダメ」

入団会見に臨んだDeNA・高城俊人【写真:編集部】

2012年DeNA入団、18年途中にオリックスに移籍した

 DeNAは19日、今季オリックスを戦力外となった高城俊人捕手の入団会見を横浜市内で行った。新しい背番号は「36」に決定。2シーズンぶりの古巣復帰に「僕は一度クビになっている選手。新入団選手と同じような気持ちで、第2のプロ野球生活が始まるという気持ちで頑張りたい」とゼロからの再起を誓った。

 高城は2012年にDeNAに入団。2018年7月に伊藤光捕手らとの2対2トレードでオリックスに移籍したが、今季はプロ入り後最少の5試合の出場に留まり、10月2日に戦力外通告を受けた。しかし今月13日にはDeNAが獲得を発表。トレードした選手を再獲得するのは異例のことだ。

 トレード後も高城の“横浜愛”は薄れることがなかった。「ずっと試合も見てましたし、気にかけていた。羨ましかったです。みんな楽しそうに野球していて、勝ちに対して、プレーに対して束になって戦っているのが(外から見ても)わかった」という。「ベイスターズはファンが多くて、選手と一緒に戦っているなと感じた。その中でまたプレーできるのは嬉しい」と横浜のファンにも思いを募らせる。

 戦力外通告、古巣復帰の報告は一番に筒香嘉智外野手に話したといい「筒香さんには『よかったな』と。『ベイスターズに戻るという感覚じゃダメだよ』とは言われました。『獲ってもらった最初の一年はとても大切、分岐点だと思ってもっと一生懸命野球やれ』と言ってもらった」と話す。筒香は今オフにポスティングシステムを利用してメジャー挑戦、チームを離れることとなるが、もらった金言は財産になりそうだ。

 チームにはトレードで加入した伊藤、戸柱恭孝、嶺井博希らに加えて今季ドラフト4位で指名した東妻純平捕手(智弁和歌山)ら個性あるキャッチャーが揃う。ポジション争いに「ピッチャーから僕と組みたいと言ってもらえるような関係性を作りたい。信頼してもらえるようにアピールしていく」と決意を固める。もちろん目指すのは「正捕手」の座だ。

 今季は5試合出場にとどまったが、オリックスでの1年半は成長にも繋がった。「悔しい思いはたくさんしたので、怪我をした時もあって思ったような野球をできなかった。その気持ちをぶつけられること。色んな投手と組んでベイスターズの時になかったような配球をしたり感じたので、それを生かせたら」。今季を2位で終え、優勝を狙う来季。“強肩強打の凄いやつ”の復帰はDeNAの力となりそうだ。(Full-Count編集部)

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