N国党・立花氏が地方選挙に出続ける狙いって? #選挙ドットコムちゃんねる 第2回の配信は今夜9時!

この秋、YouTubeに「選挙ドットコムちゃんねる」を開設した、日本最大の選挙・政治情報サイト選挙ドットコムは11月19日(火)に、記念すべき1回目の配信をスタート!
2回目の配信は今夜9時ですが、その前に番組の概要と見どころ、第1回配信の内容をダイジェストでお届けします。

異色MCと独自の切り口で、選挙や政治をエンターテインメントに!!

メインMCはなんと、著書「五体不満足」で知られ、最近では自称「悪評界のトップランナー(!?)」乙武洋匡さん。そしてアシスタントは、リアルな20代の女子目線で選挙や政治を語り、「将来は総理大臣のスピーチを書くのが夢」というスピーチライターの千葉佳織さんが務めます。

毎週火曜日午後9時から、この異色の二人が毎回ゲストを迎え「選挙をもっとオモシロク!」を合言葉に、選挙や政治家の情報を独自の視点からお届けする番組。これはオモシロクナイはずがありません!

日本のどこかでほぼ毎週末に行われている選挙関連の情報のほか、所属政党や中央・地方に関わらず、あらゆる政治家の知られざる素顔を探るオモシロ企画をザクザク配信。
乙武氏自らが大物政治家を直撃し、思わず「それ聞くの?」とのけぞる禁断の質問をぶつけるインタビュー企画も、すでに進行中。その他臨時企画は、随時更新予定です。

では早速、第1回配信の番組を、ダイジェストでお伝えしましょう。

マスコミ各社の「現職、N国を破る」報道は、立花氏の狙いそのもの?

今回は「選トピ」と題して、ここ最近の選挙情報についての話題をピックアップする形で、話題が展開していきました。

まずはN国党首である立花孝志が立候補して話題となった、海老名市長選挙から。
結果は、現職の内野まさる氏が3万2千票あまりを獲得して当選し、次点は約1万9千票を得た氏家秀太氏。話題となった立花氏の獲得票数は2990票にとどまり、その得票率は5.51%という結果に。

参院埼玉補選と海老名市長選で浮かび上がった、N国の「本当の支持率」…?!

乙武さんの「立花さんの得票率5.5%という数字を、どうみますか?」という問いかけに対し、選挙のプロである松田さんは、さっそく以下のように分析します。

松田:「ひとつは、先の参議院選が行われてN国党が議席を獲得してから、参院選前よりもN国党の知名度は確実に上がっていて、得票も増えてきているという事実ですね。
ただし、10月27日に行われた参院埼玉補選では、立花さんは13.6%の得票率で、16万票以上取って話題になりました。

このときと今回の海老名市長選との違いは、埼玉の参議院議員補欠選挙では1対1の戦いだったのに対し、今回は三つ巴の戦いになったという点です。
埼玉では、対立候補の上田清司氏への批判票が、全部立花氏へ流れる構図になりましたが、今回は現職に対しての批判票は、次点の氏家氏に入れる人の方が多かった。
それを考えると、もともと立花氏やN国を積極的に支持する人たちの数というのが、5.5%くらいなのかな、と思います」

「10%」がカギ。落選が続いても地方首長選に立候補し続ける立花氏の真の狙いとは?

それを受けて「本来、2990票で三位の立花さんは、得票的には泡沫候補なのに、マスコミ各社は選挙結果をのきなみ『現職がN国破る!』的な見出しで伝えました。
いやいや、本当は2位の氏家さんが破ったんだろうと。なのにマスコミのニュースのタイトルが揃いも揃って泡沫候補の立花さんに焦点を当てているのは、公平性に反するのでは?と感じました」と乙武さん。

「確かにその点は私を含め多くの人が同様に感じたところだと思います」としつつ、松田さんはマスコミの姿勢をこう解説します。
松田:「立花さんは今、参議院議員ではありませんが、N国は衆議院でも議席を取っています。国政で議席を持っている党の党首というのは、やはり注目度が高くなります。
もちろん彼のパフォーマンスや言動に話題性があるということも影響しているでしょうが、国政政党の代表が市長選に立候補したという点で、マスコミが大きく取り上げる大きな理由なのです」

アシスタントである20代の千葉さんもN国党や立花さんについては「(同世代は)みんなが知っている」という印象だとコメント。
千葉:「Twitterなどでもリプライが多いし、話題にはなっています。YouTubeにも盛んに動画を配信しているのでネット世代には、抜群の知名度だし、NHKの政見放送で堂々と『NHKをぶっ壊せ!』と言ったりと、言動がおもしろい。若者に支持されやすいとは思いますね」としつつも「ただ実際に、N国党や立花さんに投票したという話はあまり…」とも。

一方で、松田さんは選挙プランナーとしての視点で、立花氏の頻繁な首長選への立候補を単なる話題作りやパフォーマンスだけではない、と読み解きます。

松田:「実際、首長選挙で本気で勝つ気がないのは、従前からわかっていたことです。こうした選挙を使って自分たちの党の名前を売っていく、一種の売名行為としての立候補ですから。

そういう意味でいうと、立花さんは海老名市長選の結果が出たとき『やっぱり(得票率)10%ラインはキツいか~』と語っていましたが、実はこの10%という数字が重要になんですよ。
それというのも選挙には『供託金』という制度があって、立候補する際に一定のお金を納めなくてはならないんです。エントリー料みたいなものですが。

市長選挙の場合はそれが100万円。これを預けることで、あとは公費負担ということで、いろんな選挙ポスターや様々な関連資料の印刷費などが公費=税金で賄われるんです。
ただし、有効投票総数の十分の一以上、つまり得票率10%ラインを超えないと、供託金の100万円は没収されますし、かつ公費負担も受けられなくなってしまうんですね。

要するに10%の有効票さえ獲得できれば、税金で好きなだけ党のPRができて、自分の懐は一切痛まない。ここを利用しようと考えているわけです」

立花氏の「戦略」は、一般の有権者にとっては諸刃の刃の可能性も……?

でも、今回は10%の得票率はクリアできなかったN国党立花氏。
乙武:「今後も、10%超えなくても選挙に出続けるってことにウマミはあるんですか?」という質問に、松田さんは
「N国党は、次の衆院選を見据えているんです。いろんな地域の選挙に党代表の立花氏が出ることで、ニュースバリューがあるとマスコミが取り上げ、党の知名度は上がっていく。これは10%を切って自腹を切ることになる供託金や選挙ポスター代以上の宣伝効果がありますね」

「となると、マスコミが『N国を破った……』的な報道をするのは、立花さんの計算通りってことですか?」と畳みかける乙武さんに対し、松田さんは意外に冷静な分析を展開。

松田:「たしかに政治の世界では『悪名は無名に勝る』とも言いまして、悪名であっても選挙では知られていないより有利だという空気が漂っていますし、どんな評判にしろニュースになることで幅広い層に名前を知ってもらうチャンスにはなるでしょう。

ただ一方で、よく知らないからN国党の『NHKをぶっ壊す』『NHK放送のスクランブル化』という政策だけに共感して票を入れていた人たちがいるわけです。そういう人が、実際には当選する気もないのに出ているだけだったとわかってしまうと、果たして今後も支持してくれるかどうかは微妙なところですね。

それに党首が落選し続けているというのは、N国党や立花氏にとってはひとつの戦略でもあるわけですが、一般の人がそれを『戦略』として受け止めるか、それとも『地方の首長選でも勝てない人が代表の党』と受け止めるか、という問題もありますね」

一般人では思いつかない、興味深い選挙の裏事情ネタを「悪名では私も負けないんですけどね」と自虐爆笑オチで締める乙武さん。

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