7社が経常減益 県内上場18社9月中間決算

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 県内の上場企業18社(銀行を除く)の2019年9月中間決算が出そろい、経常ベースでの減益は7社、増益(黒字転換を含む)は9社でそれぞれ前年同期とほぼ同じだった。原材料費の高騰や、猛暑・大雨などの異常気象などの要因で業績が悪化した前年同期のほぼ横ばいだが、今回は米中貿易摩擦による海外景気の減速を主な減益要因とする企業が多かった。通期も製造業を中心に厳しい受注環境が続くとみられ、7社が減益を予想する。 (経済部・熊谷浩二)

 経常減益となったのは、朝日印刷、アルビス、エヌアイシ・オートテック、川田テクノロジーズ、田中精密工業、日本カーバイド工業、北陸電気工業の7社。朝日印刷は売上高が過去最高を更新したものの、原材料や物流コストが利益を押し下げた。アルビスは4月に総菜・精肉の加工拠点を本稼働させたが、安定稼働に向けた経費がかさんだ。

 米中貿易摩擦の長期化で世界経済の成長が鈍化し、業績に影響が出た製造業が多かった。エヌアイシ・オートテックは、設備投資に対する慎重姿勢が広がったことで自動化・省力化(FA)装置の受注が伸び悩んだ。北陸電気工業は、海外需要の不振でモジュール製品の販売が停滞した。田中精密工業は、日本とタイで生産するインド向け自動車部品の販売減などが影響した。

 経常増益(黒字転換を含む)は、ゴールドウイン、CKサンエツ、大建工業、タカギセイコー、中越パルプ工業、TIS、トナミホールディングス(HD)、北陸電気工事、北陸電力の9社。中越パルプ工業は印刷用紙の価格改定や工場の安定操業で3年ぶりに黒字転換した。大建工業は消費増税前の駆け込み需要を取り込んだ。

 増収増益だったゴールドウインとTISは、通期の業績予想を上方修正した。ゴールドウインは主力のアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」が好調をキープしており、TISはキャッシュレスに関する投資を追い風に決済関連ビジネスが伸びている。

 通期で経常減益を予想するのは7社。うち製造業は5社だった。タカギセイコーは、米中貿易摩擦やイラン情勢に伴う原油高への懸念などを理由に減収減益を見込む。日本カーバイド工業も減収減益を予想しており、中国や欧州市場における半導体用金型クリーニング材の販売減などが響いている。

 内閣府が14日発表した19年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、個人消費が力強さを欠き、成長率が4~6月期から鈍化。一方、海外では英国のEU離脱問題などの懸念材料があり、景気の先行き不透明感が高まっている。