身近な自然理解を 「海で働く人々」講演 逗子

大竹さんの講演に老若男女が耳を傾け、身近な海への理解を深めた講演会=逗子市役所

 海を舞台に活躍する人を講師として招き、身近な自然への理解を深める講演会「海で働く人々」が16日、逗子市役所で開かれた。市観光協会などが初企画した催しで、地元にゆかりのある男女4人の体験談などに老若男女約70人が耳を傾けた。

 3歳から地元の海に親しみ、35歳で漁を始めた小坪漁業協同組合の大竹清司代表理事は、写真を交えながら地場の魚や組合の活動について紹介。「小坪の漁師の発祥は三重。鎌倉幕府が伊勢から漁師を連れてきたのが始まり」と、市内唯一の漁港の歴史を伝えると参加者は興味深そうにうなずいた。

 昨年市内に移り住んだ海洋社会学者の杉本あおいさんは「海や海沿いの生活文化を守り、豊かに発展させるため、熱意のある人同士がつながることが大切」と呼び掛けた。

 また、海洋冒険家の八幡暁さんや、高知県の水族館「足摺海洋館」に勤める茂木みかほさんが登壇。市観光協会は「今回の講演が、さらなる(地元の自然環境への)関心につながれば」と話した。

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