中西遺跡 弥生前期では日本最大級の水田か

 御所市の中西遺跡の発掘調査で、弥生時代前期の水田の跡が見つかりました。これまでの成果も含めると、この地域の水田の総面積は弥生時代前期のものでは、日本最大級になるということです。

 現場は、御所市の御所南インターチェンジの東側にあり、今回の発掘調査で、弥生時代前期の水田の遺構が約3500平方メートル見つかりました。

水田は、標高の高い南西側から棚田のように作られており、畔で細かく仕切られています。

橿原考古学研究所によりますと、これは水を田んぼ全体に行きわたらせ、さらに、水を貯めておく工夫だということです。

また、水田からは長さ10数センチから20数センチの足跡も無数に見つかっていて、規則性が無いことから、農作業をした跡と見られます。

今回の発見で、中西遺跡と隣接する秋津遺跡から見つかった弥生時代前期の水田の跡は、合わせて約4万3000平方メートルになりました。

研究所によりますと、水田はさらに東へ続くと見られ、総面積は10万平方メートルをはるかに超える可能性があり、弥生時代前期の水田の遺構としては日本最大級だということです。

なお、現地説明会は今月23日に予定されています。

 県立橿原考古学研究所 指導研究員 岡田憲一さん
「広い面積を全面に田んぼが広がっているところを、なかなか調査する機会も少ないです、これほどの広さで弥生時代前期の水田の跡が見られるのは最後のチャンスですので、ぜひ見ていただければと思っています」

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