東京にシステム子会社 北國銀、IT人材を確保

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 北國銀行は月内に、東京で自社のシステム開発を担う子会社「デジタルバリュー」を設立する。子会社で新たなインターネットバンキングのシステムを構築し、サービスを充実させる。IT業界の人手不足が深刻化する中、東京に拠点を構え、最新技術に精通した優秀な人材の確保につなげる。

 デジタルバリューは、東京都港区芝浦のオフィスビルに入居。北國銀行からの出向者を中心に20人規模で、来年1月をめどに業務を始める。資本金は9千万円となる。

 子会社では、北國銀行が9月に導入した新たなインターネットバンキングサービス「北國クラウドバンキング」のシステムを手掛ける。

 クラウド上でサービスを運用する仕組みで、銀行側は自前でサーバーを持つ必要がなくなり、管理コストを削減できる。利用者にとっては、将来的に銀行窓口で行う取引をスマートフォン1台で対応できるようになり、利便性が高まるという。

 現在は個人向けにサービスを提供しているが、子会社で開発を加速させ、来年中には法人にも対象を拡大する。

 東京に子会社を置く背景には、IT人材の確保難がある。北國銀行によると、先端テクノロジーを扱う技術者は首都圏に集中しており、現地で採用活動を行わなければ、獲得しにくい状況という。

 同行は2年前にシステム職のインターンシップ(就業体験)を始めるなど、技術者の確保に力を入れている。子会社の社長に就く井川武執行役員総合事務部長兼システム部長は「金融業界を取り巻く環境が厳しくなる中で、優秀な人材を集め、独自性の高いサービスを提供したい」としている。