DeNA関根、チーム10連勝で前期首位ターン 後期は外国人枠争に「これからが大事」

ヤキス・デ・オブレゴンでプレーしているDeNA・関根大気【写真:球団提供】

「1番・中堅」で出場し4打数1安打、チームは勝利し10連勝をマーク

 横浜DeNAベイスターズの関根大気外野手がプレーしているメキシコ・ウインターリーグのヤキス・デ・オブレゴンが19日(日本時間20日)、敵地で行われたトマテロス・デ・クリアカンに4-3で勝利して10連勝を飾り、通算22勝11敗で、2試合を残し、前期リーグ単独首位ターンを決めた。関根は「1番・中堅」でフル出場し、4打数1安打、2得点、1盗塁。ここまでの通算成績は打率2割8分、出塁率はリーグ17位の3割7分で、リーグ6位タイの21得点、同2位タイの11盗塁と、リードオフマンとしての役割を果たしている。

「まだ実感はないが、単独首位で折り返せてよかった。1勝1勝嬉しかった。自分が貢献できなかった日も、ほかの選手が助けてくれて10連勝できた。もっと僕も頑張らないといけないなと改めて思った。勝っている時も負けが込んでいる時も(試合には)流れがある。負けている流れの時に、いかに皆で勝てる空気を作っていくことが大事だなと改めて感じた」

 初回、右前打で出塁し、二盗を決めた後、BCリーグの石川、信濃でもプレーした4番指名打者のヘスス・バルデスの適時打で先制のホームを踏むと、3-2で迎えた5回にも先頭打者として四球で出塁し、犠飛で4点目のホームイン。接戦の中で貴重な追加点を挙げた。3回には球場の照明が落ち、試合が約20分間中断するハプニングもあったが、慌てることなく冷静だった。

 相手のクリアカンは同リーグの強豪チームの1つ。元広島のラミロ・ペーニャ内野手、昨年、ドーピング規定違反でNPBから1年間の出場停止処分を受け、オリックスから契約を解除されたジョーイ・メネセス内野手、プレミア12にメキシコ代表として出場し、帰国したばかりのホセ・バルガス内野手ら、実力揃いの選手たちが名を連ねるチームが相手だったが、連勝中の勢いは止まらなかった。

 2回には1死一、三塁のチャンスで右邪飛に倒れ、6回にも2死満塁の場面で三振に終わったこともあり「今日は個人的には納得していなくて、犠飛が打てなかったり、自分ができることをやりきれずに終わってしまったので、10連勝はもちろん嬉しいが、こういう時だからこそ、自分ももっとしっかりやらないといけないなと感じている」と、反省点も口にした関根。だが、それでもしっかりと定位置を掴み、先頭打者としての役割を果たし続けてきたことが、この日の前期リーグVへとつながった。

22日から始まる後期リーグでは外国人枠が8人から6人に減少

 日本とは16時間の時差があり、時差ボケもある中での、どん底からのスタートだった。10月12日の開幕戦から3試合スタメンで起用されたが、10打数1安打に終わり、登録を抹消された。だが、同25日にスタメンに復帰すると、結果も徐々に出るようになり、チームもその後、17勝5敗。関根は外国人特有の動く直球に苦戦しながらも、粘りの打撃で四球を選ぶなど、1番として出塁にこだわり続けた。

「相手投手ではなく、自分自身がどういうスイングができているか、どのように試合を迎えているかが大切で、それが結果につながってくるんだなということが分かった。最初上手くいかなかった部分と、その後ある程度数字が出てきた部分があるが、今、数字的には(打率、出塁率が)ここで止まっている状態なので、ここからさらに上げるためにはどうしたらいいか考えないといけない」

 22日から始まる後期リーグでは外国人枠が8人から6人に減らされるため、外国人選手として生き残りをかけた競争も激化する。ライバルには米国人のブランドン・クンプトン投手、ブラジル人のアンドレ・リエンソ投手、パウロ・オルランド外野手、パナマ人のエンリケ・ブルゴス投手と、4人のメジャー経験者もおり、まったく油断はできない。関根は「これからは外国人枠の関係もあるので、自分がここでこのまま留まっていたら外れてしまう。こういう所でチャンスをどう掴んでいくかは日本でも同じだと思うので、これからが大事だなと思っている」と、気を引き締めた。

 なお、同リーグは前期、後期の2期制で、それぞれ順位に応じてポイントが与えられ、その合計ポイント数で、10チーム中上位8チームが来年1月に行われるプレーオフに進出できるシステム。各期のポイントは1位が10、2位が9、3位が8、4位が7、5位が6、6位が5.5、7位が5、8位が4.5、9位が4、10位が3.5。同じ横浜DeNAベイスターズの濱矢廣大投手がプレーしているベナドス・デ・マサトランは、15勝18敗で6位タイとなっている。(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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