新駅舎完成は2年遅れ 京急大師線産業道路駅

報道陣に公開された京急大師線の産業道路駅地下ホーム=2019年1月

 川崎市が進める京急大師線の連続立体交差事業の一環で、3月にホームが地下化された産業道路駅(川崎区)の新駅舎の完成が2年延び、2021年度末にずれ込むことが20日、明らかになった。市が同日の市議会まちづくり常任委員会で報告した。

 市道路整備課によると、工事を進める京急電鉄から工期の2年延伸とともに、追加工事や物価高騰に伴う事業費の増加も伝えられた。物価高騰だけでも約20億円の増加が見込まれるという。

 同事業は、京急大師線の小島新田-鈴木町間の約2.4キロを地下化し、同区間に10カ所ある踏切を撤去して交通渋滞の解消を図るもの。このうち小島新田-東門前間の地下トンネル(約960メートル)は3月に供用を開始し、間にある産業道路駅も現駅舎を暫定利用する形で地下化された。

 同区間の地下トンネルの完成は当初、18年前半を予定していたが、費用縮減が図れる工法に変更したことで工期が延長された。こうした影響で、新駅舎の整備も玉突き的に遅れが生じたという。

 市は今後、事業費の増加分の検証を行う方針。地下化されていない東門前-鈴木町間についても本年度中に京急と協定を締結して速やかに着工する予定。全区間の工事完了は都市計画上では24年度中となっているが、これも変更するとしている。

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