どうなる、侍Jの東京五輪メンバー 選手枠「-4」でも周東は「一番外せない」!?

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足のスペシャリストとしてプレミア12でも活躍したソフトバンク・周東佑京【写真:荒川祐史】

プレミア12で「28」だった選手枠が「24」に、ピッチャーも削る必要が…

 17日まで行われていた「第2回 WBSC プレミア12」で見事、世界一に輝いた野球日本代表「侍ジャパン」。次の目標は来年の東京五輪での金メダル獲得。ただ、プレミア12では28人だった登録人数が、東京五輪では24人と4人も減る。稲葉篤紀監督は、まずはメンバー選考で頭を悩ませることになりそうだ。

 では、侍ジャパンはどのようなメンバー構成で“本番”に臨むべきなのか。ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜の4球団で捕手としてプレーし、昨季まで2年間はヤクルトでバッテリーコーチを務めた野球解説者の野口寿浩氏は「まずキャッチャーは2人になるでしょう」と予想。さらに、「ピッチャーも削る必要があるかもしれない」と見ている。

「今回いなかった菅野、千賀を中心にローテーションを組むことができれば、中継ぎ枠を1つ削れるでしょう。この2人が万全の状態で選ばれれば、7回くらいまではいけるはずなので、セットアッパー、クローザーに直接つないでくれる可能性が高い。今回はセットアッパーだった山本もオリックスでは先発です。オリンピックはシーズン中に行われるので、先発で使ってくれ、という話になるかもしれない。イニングが計算できる菅野、千賀、山本、今永あたりでローテーションを組めると、投手の人数を削ることができるのではないでしょうか。

 後ろは、今回結果を残した甲斐野、山崎に加えて、中川あたりを『勝利の方程式』に入れるのか。他には、今回入らなかったソフトバンクの森や、左ではDeNAの石田あたりも落ちる球があるので面白いと思います。あとは、今回のメンバーでは高橋礼は救援でも使えますし、長いイニングも投げられる投手として欲しいところでしょう。いずれにしても、投手の数が減れば、勝ちパターンのピッチャーがビハインドで投げたり、7回、8回、9回を3人ではなく2人で乗り切る、ということも考えなくてはいけません」

 ただ、日本の強みが投手陣であることに変わりはない。野口氏は「菅野、千賀次第ではありますが、強い投手陣が組めると思います」と太鼓判を押す。

「プレミア12にいなかった選手が入ることも考えると、今回のメンバーからマイナス7、8人」

 野手陣はどうか。野口氏は「西武の外崎のような複数ポジションを守れる選手は重宝されるでしょう」と指摘。ただ、「一番外せない」と挙げたのは意外な名前。足のスペシャリストとしてプレミア12でも活躍したソフトバンクの周東だ。

「例えば2死二、三塁で代打では使えないかもしれませんが、代走で使えて、内野も外野も守れます。最高に使い勝手がいい選手。今回、世界中に周東の足は知れ渡ったわけですが、それをかいくぐるだけの能力を持っていると思います」

“切り札”として使え、あらゆるポジションを守らせることもできる。登録人数が減ることで“スペシャリスト”の枠が残るのか、注目されているが、周東を残すべきだと見ている。

 その他では、打撃不振ながらムードメーカーとしてチームを支えた松田についても「外れる可能性もありますが、いてほしい選手」だと指摘。今オフにメジャー移籍を目指す選手もいる中で、稲葉監督は難しい選択を迫られることになる。

「メジャーに行く選手の中で、秋山については今回も丸が代役を務めてくれたからよかったですが、来年は柳田の名前もあがってくるでしょう。鈴木は絶対に外せませんし、今回はあまり良い結果を残せなかった吉田もシーズンでは非常に良い成績を残すはずです。柳田がいるとなると、外野は丸、吉田、近藤の中から1人を選ぶという形になるかもしれません。

 また、内野は菊池がメジャー移籍となった場合、山田を二塁に入れて、浅村を一塁にするのか。DH要員を1人分、入れられるとなると、誰を入れるかという問題になってきます。浅村をDHのままにして、一塁が本職の選手を入れることもできます。西武の山川、中村のようなタイプを入れるのか、何でもできるタイプを入れるのか。来シーズンに本塁打と打点が今年並みで、打率.280くらい打てるようなら、村上を入れたいとなるかもしれません。岡本もいますし、内野は難しい。

 今大会の結果を受けて、ある程度の長打は欲しいと稲葉監督が思ったら、そういう人選になるでしょう。ただ、実際にホームランは出ていたので、今いる選手でも十分という判断になれば、そうはならない。ホームランが出やすい横浜スタジアムで試合をすることなどを考慮すると、今いる選手の能力で十分とも考えられます。さらに柳田が加わることになれば、長打力は十分かもしれませんね」

 いずれにしても、稲葉監督が“苦渋の決断”を下さなければならないのは確か。野口氏は「単純に4人減るだけではなく、プレミア12にいなかった選手が入ることも考えると、今回のメンバーからマイナス7、8人ということになるかもしれない。世界一のメンバーを削るのは辛いでしょう。今回、大会を通じて絆も深まっていたでしょうから」と稲葉監督の心情を察する。侍ジャパンはどのようなメンバーで金メダルを獲りに行くのか、大きな注目が集まる。(Full-Count編集部)