ナショナルズ レンドン流出の場合の代役は有望株のキーブーム?

今季のナ・リーグ打点王に輝いたアンソニー・レンドンとの再契約を目指しているナショナルズだが、複数の球団による争奪戦となることが予想されており、生え抜きのスター三塁手を引き留められる保証はない。もしレンドンとの再契約に失敗した場合、代役となる三塁手の補強に動く可能性があるが、ワシントン・ポストのジェシー・ドアーティは、ナショナルズはすでに球団内部に代役となる三塁手がいると指摘する。

2011年のドラフトでナショナルズから全体6位指名を受けてプロ入りしたレンドンは、2013年にメジャーデビューを果たし、2014年にシルバースラッガー賞、2016年にカムバック賞を受賞するなど、期待通りに主力選手へと成長。今季は自己最高のシーズンを過ごし、打率.319、34本塁打、126打点、OPS1.010の好成績で打点王のタイトルを手にしたほか、自身初のオールスター・ゲーム選出、自身2度目のシルバースラッガー賞、ナ・リーグMVP投票3位など、球界を代表するスター三塁手となった。

そのレンドンには、ナショナルズのほか、レンジャーズ、ドジャース、エンゼルス、フィリーズ、ブレーブスなどが関心を示しており、熾烈な争奪戦となるのは必至。予想以上のマネーゲームとなれば、ナショナルズは撤退を強いられる可能性もある。その場合、レンドン流出の穴を埋めるのは容易ではないが、ドアーティはレンドンの後釜となる正三塁手候補に22歳の有望株、カーター・キーブームの名前を挙げる。

今季のキーブームは、AAA級で109試合に出場して打率.303、16本塁打、79打点、出塁率.409、OPS.902の好成績をマーク。本職の遊撃以外に二塁や三塁でも実戦経験を積んだ。4月下旬にはメジャーデビューも果たし、メジャーでは11試合で打率.128、OPS.491に終わったものの、2本のアーチを放っている。

マイク・リゾーGMは、キーブームについて「もし26歳の正遊撃手、トレイ・ターナーがいなければ、遊撃のポジションはカーターのものだっただろう」と語っており、レギュラー級の評価を与えている。「ウチのチームにはターナーがいるから、カーターがフィットするポジションを見つけないといけないね」とも話しており、レンドン流出の際にキーブームを正三塁手に抜擢する可能性は十分にありそうだ。

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