上場半数超が減益・赤字 「米中摩擦が影響」4割、兵庫県内企業決算

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中間決算を発表する企業名で埋め尽くされるホワイトボード=大阪市中央区北浜1、大阪取引所(撮影・鈴木雅之)

 兵庫県内に本社・本店を置く上場78社の2019年9月中間決算が出そろった。最終的なもうけを示す純損益が減益・赤字だった企業は前年同期と同じ42社(54%)で、2年連続半数を超えた。自動車や半導体関連を中心とする33社(42%)が米中貿易摩擦の影響を「受けた」と回答。災害の余波が響いた前年と異なり、世界経済の減速が県内企業の業績の重荷になっている。

 県内上場企業の純利益合計は1088億円で、前年同期から3.6%落ちた。売上高は減少26社に対し、増加は52社。売り上げの伸びが利益に結び付かない事例も多かった。

 米中貿易摩擦のあおりを受けたとする33社のうち、製造業が29社を占めた。世界的な自動車販売の低迷が、鋼材を供給する山陽特殊製鋼(姫路市)や、バンドー化学(神戸市中央区)など部品メーカーを直撃した。近年上り調子だった半導体の生産も失速し、製造装置の部品を加工するトーカロ(同)など関連業種の収益を押し下げた。

 業績を大きく左右するほどではなかったものの、韓国での日本製品不買運動で売り上げを落とす企業もみられた。

 一方、内需関連では業績を伸ばす企業も多かった。建設需要が好調なマンションやホテル向けに機械式駐車設備の販売が伸びた新明和工業(宝塚市)などは、売上高の過去最高を更新した。

 10月の消費税増税の駆け込み需要が、小売業や卸売業など幅広い業種で追い風となった。ただ「前回2014年の増税時ほどの駆け込みはなかった」「10月以降の反動減を差し引いて通期で考えると、差し引きゼロ」との声も聞かれ、中長期の業績への影響は不透明だ。

 20年3月期の純損益予想は、増益・黒字転換など改善を見込む企業が39社、減益・赤字とするのは39社と半数ずつに分かれた。しかし売上高の減少を見込む企業は前年同期の12社から28社と倍以上に膨らんでおり、先行きを楽観できない情勢が続く。(長尾亮太)