整合性の取れない政府側答弁が続く 桜を見る会

 桜を見る会をめぐり整合性の取れない政府側答弁が続いている。21日も菅義偉官房長官が記者会見で「前年に呼ばれた方がまた(推薦される)ということは適切ではなかった」などと前年に招待していた人を再度推薦していたことに対する記者団の問いに答えた。

 この答えに日本共産党の宮本徹衆院議員はツイッターで「ならば、なぜ、そのチェックにかかせない招待者名簿を、翌年を待たずシュレッダーにかけたのか」と突っ込み。当然、菅長官の発言は桜を見る会開催から日を置かずに名簿をシュレッダーにかける行為と相容れない。

 名簿をシュレッダーで廃棄処分したばかりか、やとうから名簿の請求を受けた5月9日に電子データも同日消去したとすれば、不都合な情報を隠蔽するために処分を急いだ「確信犯」としか受け取れない。

 宮本議員は毎日新聞の報道を受けて「毎日新聞が内閣府に確認したところ、内閣府の大型シュレッダーの機種は、ナカバヤシ社製で、約1000枚を一括投入して裁断が可能なすごいもの。これが1ヶ月近くも空かなかったとは、どれほど毎日シュレッダーしているのか。このシュレッダーなら、桜ファイルはきっと一回の投入ですんだでしょう」と皮肉っている。

 名簿廃棄に関しては麻生内閣でも3年保存のものだったのを安倍内閣が1年以内に変えた。その不可解さだけでなく、宮本議員は「内閣総務官室以外は、内閣府宛の推薦名簿を10年、あるいは5年など文書保存を保存期間表で定めている。自民党、総理などの招待者がわかるものだけは、推薦名簿としても招待名簿としても破棄され、存在しないとされている」と問題のポイントを指摘する。

 また、宮本議員は「安倍内閣はこれ(招待者名簿)を1年保存の文書と指定し、1年未満保存にしたのは、森友事件後の2018年4月1日」だったことも自身のブログで紹介。宮本議員指摘の通り、不可解な部分、国民の疑問に対して「客観的な証拠を持って説明する」ことが政府、総理には強く求められている。(編集担当:森高龍二)

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