ヤンキース退団のエルズベリー 今後はどうなる?

相次ぐ故障に悩まされてきたジャコビー・エルズベリーのヤンキースでのキャリアは、日本時間11月21日に解雇されたことにより、正式に終了した。ヤンキースはエルズベリーとの契約を1年残しており、来季年俸の2110万ドルと2021年の契約オプションを破棄するバイアウトとして500万ドル、合計2600万ドル以上をエルズベリーに支払うことになる。フリーエージェントとなったエルズベリーの今後はどうなるのだろうか。

エルズベリーが公式戦に出場したのは、2017年のリーグ優勝決定シリーズ第4戦に代走として出場したのが最後である。その後は腹斜筋、背中、腰など様々な故障に悩まされ、2018年8月には腰の手術を受けた。今季はスプリング・トレーニングの前に足を故障。リハビリを思うように進めることができず、結局2年連続でメジャーどころかマイナーの試合にすら出場することができなかった。

ヤンキースとの7年1億5300万ドルの大型契約が大失敗だったことは誰の目にも明らかだが、我々はエルズベリーがメジャーリーグの球団のユニフォームを着てプレイする最後の姿をすでに目撃してしまったのだろうか。もし、エルズベリー本人にこの問いを投げかければ、その答えは「ノー」となるだろう。エルズベリーと親しい関係者によると、エルズベリーはアリゾナでのリハビリを終えつつあり、来季もプレイする意向を持っているという。

エルズベリーの2020年の年俸はヤンキースに支払いの義務があるため、エルズベリーを獲得する球団は、まずマイナー契約を結び、メジャーのロースターに登録する際には最低保証年俸を支払うだけで済む。あるア・リーグ球団首脳は「無料招待券みたいなものだね」と話しており、ほぼノーリスクの賭けに出る球団が現れる可能性はゼロではない。

しかし、すでに36歳とベテランの域に達していることや、キャリアを通してすでに1億7000万ドル以上を稼いでいることを踏まえ、エルズベリーの再起に懐疑的な関係者がいるのも事実。別のア・リーグ球団首脳は「彼はこれまでに稼いだ給料を家に持って帰ると思うよ」と語り、エルズベリーの現役引退を予想していた。

© MLB Advanced Media, LP.