鎖国下の献立 文書や模型で 出島で「ターフル料理展」

発掘調査で出土した食材の骨や、料理の模型などが並ぶ展示=出島和蘭商館跡

 鎖国下の江戸時代の出島の食文化を紹介する企画展「出島ターフル料理展 閉ざされた島の食事情」が22日、長崎市出島町の国指定史跡「出島和蘭商館跡」で始まった。当時の献立を記した文書など計73点が並ぶ。来年1月13日まで。
 市出島復元整備室によると、ターフルとはオランダ語でテーブルのこと。ターフルを囲んで食べる洋風料理全般のことを長崎では「ターフル料理」と呼んでいたという。
 企画展では、献立を記した文書のほか、出島の発掘調査で出土した食器や食材となったヤギやシカなど動物の骨、ワインボトル、貝殻などを展示。献立を基に再現した牛肉や汁物料理などの模型も紹介している。
 22日、同商館跡の筆者蘭人部屋でオープニングセレモニーがあり、田上富久市長は「当時の日本人にとって、出島の人たちが何を食べていたのかは大きな関心の的。(企画展が)出島に対する興味をもってもらう機会になれば」とあいさつした。
 企画展は入場無料だが、出島の入場料が必要。

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