間もなく完成! 新国立競技場の生みの親、建築家・隈研吾の胸に去来するものとは?

11月24日に放送するTBSのドキュメンタリー「東京の空」(毎月最終月曜深夜1:20)では、新国立競技場とその生みの親である世界的建築家・隈研吾に着目する。

同番組は“東京の空”の下、東京に生きる人たちを独自の目線で取材するドキュメンタリー。2020年のオリンピック開催を控え、世界から注目を浴びる東京。そのオリンピックの舞台となる新国立競技場を生み出した隈研吾が、完成間近の競技場を“東京の空”から眺める。隈が建築家を志したきっかけは、1964年の東京オリンピック。幼少時代、建築家・丹下健三氏が設計した国立代々木競技場を見て「建築家になりたい」という夢を持ったという。それから55年。「神宮の森、東京の森と調和する国立競技場を作りたかった」と語る隈が、完成間近の国立競技場を初めて東京の空から眺める。ヘリコプターから競技場を見た隈の胸に去来するものとは何か。

また、番組では国立競技場のそばで生まれ、2度のオリンピックで二度住まいを立ち退いたという男性や、1964年の東京オリンピック代表選手に愛された味を今も神宮で守り続けている女性、「国立競技場の街から世界へ、LGBTへの理解を広めたい」と語るトランスジェンダーの方も取材。さらに、狂言師・野村萬斎が、新・旧の国立競技場を「声」で演じる。建設が決まってから5年間、新国立競技場を追い続けてきたカメラマンによる映像もふんだんに交え、東京オリンピックの舞台をめぐる四つの人生をたどる。

隈は「1964年の東京オリンピックの時は、コンクリートと鉄の時代。20世紀の建築は、自然との対比が基本的な考え方でした。21世紀は逆に、自然の持っているばらつきや柔らかさが建築に反映されてくる。対比じゃなくて、自然との近さを建築で表現できたらと思っていました」と新国立競技場デザインへの思いを語り、さらに「(実際に上空から見てみると)新宿御苑の緑も外苑の緑とつながって、東京の大きな緑のネットワークを形成しているので、緑のネットワークの中に溶け込むように新国立競技場があるのが分かります」と解説している。

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