波佐見の2人に県警感謝状 不明女性の発見に導く、特殊詐欺被害3回防ぐ 県警嘱託警察犬指導手・谷口豊さん ファミリーマート店長・朝長明子さん

山下勝宏署長(右)から県警本部長感謝状を受け取る谷口さん=川棚署

 警察業務に貢献や功労があったとして、東彼波佐見町の2人が長崎県警に表彰された。岳辺田郷の谷口豊さん(73)は県警嘱託警察犬指導手として長年捜査捜索に協力したとして本部長感謝状を受けた。宿郷のファミリーマート波佐見店店長、朝長明子さん(50)は6~7月の短期間で来店者の特殊詐欺被害を3回防いだとして生活安全部長から感謝状が贈られた。

 谷口さんは1997年ごろから20年以上にわたり、警察犬の指導に当たっている。依頼を受けると愛犬とともに現場に駆けつけ、捜査や捜索に協力している。

 現在の“相棒”はジャーマンシェパードのメス、フォーラ(9歳)。2009年から計37回出動した。居住地の川棚署管内でも12年10月に行方不明だった高齢女性の捜索に加わり、発見に導いた。

 長崎県警によると、嘱託警察犬は現在11匹で、谷口さんはキャリアも長く、出動回数もトップクラス。出動先も離島を含む県内全域に及ぶ。6日に同署で感謝状を受け取り、「行方不明者を無事発見できたとき、フォーラが家族からねぎらいの言葉を掛けてもらうのが何よりうれしい。一つでも多くの命を救いたい」と話した。
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 朝長さんは7月25日、携帯電話で通話しながら店内現金自動預払機(ATM)を操作する60代女性を不審に思った。「(払っては)だめ」と身ぶりで示し、注意喚起カードを手渡すと、女性も気が付き、電話を切った。「未払い金がある」というメールが届き、通話相手の指示通りに現金を振り込もうとしていた。

 6月にも来店者の特殊詐欺被害を2回防ぎ、署長感謝状を受けたばかり。生活安全部長の感謝状は9月に同署で受け取った。「もらってばかりで警察の皆さんに申し訳ない」と照れながらも、「役に立ててよかった」と話した。

特殊詐欺の注意喚起カードを手にする朝長さん=波佐見町宿郷、ファミリーマート波佐見店

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