「フィッシング詐欺」急増 ネットバンクから不正送金

 金融機関をかたったショートメッセージ(SMS)に添付した偽サイトのURLを開かせて口座番号などの個人情報を不正入手する「フィッシング」の手口で、犯人側がインターネットバンキング利用者の口座から預金を不正に送金する被害が全国で急増している。長崎県警サイバー犯罪対策課は「金融機関からのSMSが届いても、むやみにURLを開かないでほしい」と注意を呼び掛けている。

 同課によると、警察庁が認知した今年上半期における不正送金の被害は全国で183件、被害額約1億6600万円だったが、9月の1カ月間で436件、約4億2600万円と急増(数字は暫定値)した。被害の多くがフィッシングによるものだという。

 長崎県内では今年1~10月の発生が6件(前年同期比4件増)、被害額約430万円(同250万円減)。同課は「現在のところ県内では低く推移しているが、全国的に急増しており、本県でもいつ増加するか予断を許さない状況」としている。

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