諫早市西小路町の天祐寺で23日、江戸時代の佐賀藩諫早領主、諫早家ゆかりの書院のふすま絵が新調され、公開された。30代の女性画家2人が仏教思想を新感覚で描いた独特の世界が堪能できる。12月1日まで(27日除く)。
大正期に移築された書院の改修に伴い、須田哲成住職が、知己のある日本画家の山崎鈴子さんと服部しほりさんに依頼した。
山崎さんの「現世図(うつしよず)」は、暗闇に浮かぶハスの花に人の一生を投影。裏面の「常世図(とこよず)」と合わせ、仏教の奥深い真理を表した。服部さんの「四季恢々図(しきかいかいず)」はひょうひょうとした人物画を通し、人との縁を表現した。縦約2メートル、横約5メートル。和紙に顔料で描かれ、表裏の絵柄が異なるのも特徴となっている。
須田住職は「寺院は地域文化を継承、発信する場所だった。若手画家の支援と未来の文化財をつくりたい」と話す。公開は午前9時半~午後4時。拝観料500円(高校生以下無料)。
新たな感覚で描く仏教思想 諫早・天祐寺で公開
- Published
- 2019/11/24 15:00 (JST)
- Updated
- 2019/11/25 00:06 (JST)
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