皇后さまの「十二単」復元 結婚の儀で着用した着物

展示された十二単=川崎市中原区、中原市民館

 皇后雅子さまが1993年の結婚の儀で着用した十二単(ひとえ)を復元した着物が24日、川崎市中原区の中原市民館ロビーで展示された。

 結婚の儀の年に復元され、青梅きもの博物館(東京都青梅市)が所蔵している着物。この日、同市民館でNPO法人きもの・文化歴史風俗研究会が「第38回きもの文化活動歴史へのご招待」を開催したのに合わせ、展示された。

 十二単はクチナシの花を織り出した緑色の唐衣(一番上に着る着物)の下に山吹色、白色、青色などが重ねられており、長袴(ながばかま)は未婚者が着るとされる紫のような濃色となっている。同研究会の尾崎弘子会長は「ご結婚の6月に合わせた季節感も感じられるお着物。(着物に模様を織り出す)紋織りもとても美しい」と話す。

 会場では、平安時代から平成まで各時代の着物の歴史を再現するファッションショーも開かれ、訪れた人たちは平安時代から伝承されてきた十二単を写真に収めるなどして興味津々だった。

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