日本トップクラスの魚影を誇る東京湾奥
『東京湾 湾奥部』
川幅数百メートルの大河川、それらに合流する支流や運河が無数にあり、ありとあらゆる側面でシーバスが住みやすい環境が整っています。
ストラクチャーの周りや常夜灯の下、橋の明暗を覗いてみると多くのシーバスが見える事もあるほど、シーバスの魚影がとても濃いエリアです。
シーバスフィッシングを学ぶのに最高のフィールド
元々地方出身の私が、東京湾でのシーバス釣りをして感じた事は「シーバス釣りを学ぶには絶好のフィールド」という事。
私自身、シーバス釣りが上手くなるためには「フィールドに沢山出向き、答え合わせを沢山すること」が大切だと考えているのですが……
東京湾奥には、この“答え合わせをする”ための条件が揃っていたのです。
筆者について
皆さんこんにちは。高橋優介です。
私は現在、東京在住で湾奥を拠点にシーバスフィッシングを楽しんでいますが、シーバスを始めたのは出身地でもある千葉県房総半島。
そんな地方出身の私が東京湾奥でシーバスを始めて、「東京湾奥はシーバスフィッシングを学ぶには最高のフィールド」だと感じた理由を書き綴っていこうと思います。
>>:Next Page:まずは、東京湾奥というフィールドの特徴をご紹介していきます。
東京湾奥を代表する主なポイント
東京湾奥には様々なシーバスポイントがあります。
多種多様なフィールドが揃っているからこそ、様々なシーバスフィッシングのスキル向上に繋がると思います。
私自身、日本全国様々な場所に遠征しますが、東京湾奥で学んだスキルはどこに行っても必ず活躍してくれているのが、その証拠。
そんな東京湾奥のポイントを、大きく分けて3箇所ご紹介します!
大河川
代表的な東京湾奥の河川といえば「荒川」「隅田川」「旧江戸川」でしょう。最も認知されている河川でありアングラーの数も非常に多いです。
どの河川も流れが強く発生するので『ルアーを流して釣る』というシーバス釣りにおいて、基本中の基本の釣り方を学ぶことが出来ます。
川幅が300メートル以上あるポイントもあるので、ルアーを遠くへ飛ばす『遠投する技術』も必要になってきます。
運河
大河川があればそれらに結ぶ支流や運河も多く存在します。
特に人工的に作られた運河は護岸や橋脚といったストラクチャーが多くあるので『狙った所にキャストする技術』が必要になってきます。
また、このような場所はアングラーがエントリーがしやすく、シーバスに対して非常にプレッシャーがかかっているので『スレた魚に口を使わせる技術』が必要です。
流れの緩い港湾
海に近い港湾エリアでは『ベイトの接岸』がキーになる事が多いです。
ベイトの接岸は博打要素も大きくありますが、実際にフィールドに出て、沖にベイトが見える、鳥山がある、漁船の有無をヒントにするとベイトとの距離感が掴めます。
後は根気強く通ったり潮や風の状況から、ベイトの接岸タイミングを読みとる力をつけると、ベイトの接岸に当てることもできるようになります。
ベイトパターンも様々
春夏秋冬、1年を通して狙う事が出来るシーバス。ベイトが違えば使用するルアーも変わり攻略法も変わる。
ここでは代表的なシーズナルパターンをご紹介していきます!
春(3月〜5月)
まず代表的なのが『バチ抜け』と言われるイソメやゴカイ類が、産卵の為に地中から出て泳ぎ始めます。
シーバスにとってこれらのベイトは捕食しやすく、この時期産卵を終え体力を回復しているシーバスにはもってこいのベイトです。
しかし腕の差がモロに出る釣りの一つでもあります。隣で釣りしているのに10対1なんて釣果も……。
とても奥深い『バチ抜け』の釣り。短文では書ききれないので、攻略法についてはまた別の機会にでも……。
夏(6月〜8月)
川のシーバスゲームが面白くなる時期。
夏は日中に潮が大きく動く事と、プランクトンによる水の濁りが発生するのでデイゲームが成立しやすく視覚的にもシーバスフィッシングが楽しめます。
クロダイも高活性な時期でルアーに頻繁にアタックしてきます。
秋(9月〜11月)
東京湾で最もシーバス釣りが盛り上がるシーズン。サイズ、数共に期待出来る反面、アングラーの数も非常に増える時期。
ベイトはサッパ、イワシ、ボラ、コノシロ、サヨリと多種多様。答えが帰ってきやすい季節なのでスキルアップのチャンスです!
しかし魚が多いので2級、3級ポイントでも魚と出会う事が可能。ハマれば30匹以上の爆釣も夢ではないでしょう。
冬(12月〜2月)
一発大型が狙える季節。フッコサイズのシーバスは産卵の為、多くが湾奥から姿を消します。
しかし80cmを超える大型の魚が釣れる実績もたくさんあるのがこの季節。
ボートからコノシロについた大型シーバスを狙う『通称:ランカー便』が楽しい時期でもあります。
東京湾奥で人気ルアーの傾向は?
東京湾奥では、小さめのルアーが人気です。
もちろん大型のルアーも釣れるのですが、やはり小さいルアーの方がスレた魚に強く、使いやすいシチュエーションが多いのでしょう。
それと僕が重要だと思っているのがルアーの姿勢。
水平に近いほど良いと考えています。特にスローでルアーを泳がせる場面では、姿勢が良いルアーと悪いルアーでは極端に反応が変わる事も。
スレた魚が多いからこそ、このような細かなことも考えてルアー選びをするのが重要だと思います。
また、季節毎や状況によっては、ベイトの混合パターンもあるので、使いこなせるルアーは多くあった方が有利です。
>>:Next Page:東京湾奥がシーバス釣りの学ぶのに適している理由を解説します。
東京湾奥だからできる『シーバス釣りの学び方』
ハイプレッシャーの中で釣る
『魚の数=人の数』。
東京湾は魚の数も多いですがアングラーの数もとても多いです。
シーバスも生き物ですので勿論「学習能力」があります。いわゆるプレッシャーが高い、スレている状態。
当然ですが、上手い人は、こんな渋い状況でも魚をひねり出す術を持っています。
「プレッシャーの高い個体に、いかにして口を使わせるか?」。東京湾奥では、アングラーの数が多いからこそ学べることがあるのです。
トライ&エラーを繰り返しやすい
正解は一つではありません。80点の精度の答えもあれば、100点の精度の答えもあります。
一つ例をあげるとしたらハイシーズンの川での明暗部の釣り。
調子の良い時は100匹や200匹といったシーバスが、明暗部にずらっと並んでいることもあるでしょう。
こんな時は恐らく適当に投げても数匹は釣れるでしょう。しかしこの数百といる群れの中からより多くの魚を引き出せる人が釣りの上手い人です。
より精度の高い正解を引き出すためのトライ&エラーを繰り返しやすいのも、東京湾奥の魚影の濃さがあってのことでしょう。
魅力的なフィールドゆえに
シーバスは東京湾奥という人の生活圏に近い場所でも、釣ることができるとても魅力的な魚です。
一方で釣り場には、『釣り人以外の利用者も沢山いる』ことを忘れてはいけません。
ルアーは楽しい道具である反面、凶器にもなります。キャストの際の後方確認は勿論、キャスト範囲に人がいない事を確認する。少しでも他人に危険を及ぼすようなら釣りは諦めましょう。
当たり前ですがゴミを捨てない、むしろ来た時より綺麗にするのがベストです。
魅力的なフィールドで、これからも長く釣りを楽しめるよう、ルールとモラルをしっかりと守りましょう!!