世界初のCCSが300万トンのマイルストーンに到達

世界初のCCSが300万トンのマイルストーンに到達

AsiaNet 81823 (2361)

【レジャイナ(カナダ・サスカチワン州)2019年11月23日PRNewswire=共同通信JBN】SaskPowerのBoundary Dam 3 CCS Facility(BD3)はこのほど、二酸化炭素(CO2)回収量が300万トンを超えた。これは、CO2回収・貯留(CCS)技術の初のムーバーとして、同社がCO2排出の削減と貯留で着実な成果を生み出し、発展させ、影響を及ぼし続けていることを示す。

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BD3は世界初の栄誉を担い、この技術の実施だけでなく、習得と改良の最前線を担う意思を先導することも意味する。開設から5年内に300万トンのマイルストーンを打ち立て、回収プラントは継続的に信頼性を向上させ、日々のCO2回収率の着実な上昇も実現してきた。

International CCS Knowledge Centre(Knowledge Centre)はたびたび、CCSで習得した重要な教訓を共有する能力を追求している。BD3は、実行から教訓がもたらされる証拠である。Knowledge Centreは、その創設者であるSaskPowerとBHPにより、温室効果ガス排出(GHGs)を大きく軽減するCCSの重要な役割のため、BD3の豊富な専門的知識を世界に伝えるよう指示された。

大規模な炭素回収の先駆けとなるBD3は、Knowledge Centreの第2世代のCCS研究「the Shand CCS Feasibility Study」の基礎となった。この研究は、次世代プラントの資本コストがCO2回収1トン当たりで67%低くなり、回収率が負荷削減で最大97%に達し、プラントは再生可能電力供給と一体化することを明らかにした。Knowledge Centreは現在、これらの習得内容を産業排出源に広げている。

実際、世界はBD3での習得に基づく理解と実際の適用を求め続けている。気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)のミハウ・クリティカ議長は2019年5月、同プラントを視察した後、記者団に「この国(カナダ)とこの地方(サスカチワン)が国際舞台で指導的役割を果たしているため、私はここに来ている。あなた方は世界の指導者である。あなた方が国際的に提供するものは全て非常に重要である」と語った。

▽評価
「SaskPowerのBoundary Dam 3 CCS Facilityが2014年の運用開始以来、300万トンの二酸化炭素を回収したことを祝う。この重要なマイルストーンは、石炭から持続可能なクリーンエネルギーをもたらすCCS技術の実現可能性を明白に証明する。BD3は大規模CCS技術と発電の統合に向けて前進する道を示している。その経験から得られた教訓は、世界中への、そして発電以外の鉄鋼、セメントなどの工業部門へのCCS技術の適用の成功に極めて重要である」
-CO2CRCのデービッド・バイアーズ最高経営責任者(CEO)

▽クイックファクトとリンク

カナダの大規模CCS
*大規模CCSは、カナダで4300万トンを超えるCO2が安全に恒久的に貯留され、大気中への放出が防止されていることを意味する。
*カナダの大規模CCSプロジェクトは次の通り:
*SaskPowerのBD3 CCS(https://ccsknowledge.com/bd3-ccs-facility)Facility
*Weyburn-Midale CO2 Monitoring & Storage(https://ptrc.ca/projects/past-projects/weyburn-midale)Project
*Aquistore(https://ptrc.ca/projects/co2-eor-and-storage/aquistore)CO2 Storage Project
*Quest CCS(https://www.shell.ca/en_ca/about-us/projects-and-sites/quest-carbon-capture-and-storage-project.html)Facility
*Alberta Carbon Trunk Line(https://enhanceenergy.com/actl/

気候変動
*歴史上、CO2濃度が今現在ほど高く、急速に増えていたことはない-Keeling Curve: A Daily Record of Atmospheric Carbon Dioxide(https://scripps.ucsd.edu/programs/keelingcurve/)(Scripps Institution of Oceanography, UC San Diego)
*CCSは地球温暖化をセ氏1.5度以内に維持する4つの道筋の3つで不可欠と考えられる-Intergovernmental Panel on Climate Change: Global Warming of 1.5 Degrees Celsius (https://www.ipcc.ch/sr15/
*世界の大半はCCSなしには排出目標を達成できない。可能な場合でも、軽減コストの中央値は138%増となる-Intergovernmental Panel on Climate Change: IPCC AR5 2014(https://www.ipcc.ch/report/ar5/syr/

CCSリンク
*IEA GHG: What is CCS?(https://ieaghg.org/ccs-resources/what-is-ccs
*2nd Generation CCS - The Shand Study(https://ccsknowledge.com/resources/2nd-generation
*Learning By Doing - Cost Reduction Potential for CCUS at Coal-fired Power Plants
https://ccsknowledge.com/pub/CIAB_Report_LessonsByDoing_CCUS_onCoal_Nov2019(1).pdf.pdf)
*Global CCS Institute: CCS Readiness Index
https://www.globalccsinstitute.com/resources/publications-reports-research/-global-progress-towards-wide-scale-deployment&a=CCS+Readiness+Index

▽International CCS Knowledge Centre(Knowledge Centre)について
2016年以来、独立した委員会の指揮下で運営されているKnowledge Centreは、BHPとSaskPowerによって設立され、世界的な温室効果ガス排出削減のため、大規模CCSへの国際的な理解と展開を促進する責務を負っている。Knowledge Centreは、完全統合型のBoundary Dam 3 CCS Facilityと、Shand Studyとして知られる包括的な第2世代CCS研究の双方からのベースラーニングを通じ、大規模CCSプロジェクトとCCSの最適化を実施するノウハウを提供している。詳細はhttps://ccsknowledge.com/を参照。

#ClimateAction #CleanTech #CCUS #CCS #BoundaryDam

▽詳細情報・メディア問い合わせ先
International CCS Knowledge Centre
Jodi Woollam
Head of Communications & Media Relations
jwoollam@ccsknowledge.com
T: +1-306-565-5956 / M: +1-306-520-3710
ccsknowledge.com
Twitter: @CCSKnowledge
198 - 10 Research Drive Regina, SKS4S 7J7 Canada

ソース:International CCS Knowledge Centre