西武、山川が背番号「3」に 土井、清原、中島、浅村らスラッガーの系譜

西武・山川穂高【写真:荒川祐史】

山川は入団1年目の2014年から6年間「33」をつけてきた

 西武は25日、来季から背番号が変更になる選手を発表。2年連続本塁打王の山川穂高内野手は背番号「33」から「3」となる。土井正博、清原和博、浅村栄斗らが背負った番号で来季の活躍を目指す。

 どの球団でも「3」は主力選手が背負う栄光の背番号だ。ライオンズの背番号「3」の歴史を追いかけよう。

()は背番号「3」をつけていたシーズン。成績は、「3」をつけていた期間だけ(敬称略)。

楠協郎(1950)73試262打67安8本42点7盗 率.256

新留国良(1951)61試123打36安2本10点0盗 率.293

大下弘(1952~1959)868試2976打883安71本415点42盗 率.297

広野功(1968~1970)300試857打197安38本116点3盗 率.230

榎本喜八(1972)61試163打38安1本14点1盗 率.233

福富邦夫(1973~1974)230試846打200安16本84点11盗 率.236

土井正博(1975~1981)805試2766打738安160本440点14盗 率.267

ジェリー(1984)130試469打114安27本68点12盗 率.243

清原和博(1986~1996)1403試4886打1353安329本915点58盗 率.277

玉野宏昌(1997~1999)6試17打3安0本2点0盗 率.176

フェルナンデス(2000)103試370打121安11本74点2盗 率.327

マクレーン(2001~2002)154試544打134安41本92点3盗 率.246

中島裕之(2004~2012)1177試4466打1356安158本727点140盗 率.304

浅村栄斗(2017~2018)286試1139打342安51本226点9盗 率.300

ライオンズの背番号「3」を背負った歴代の選手は強打が持ち味

 埼玉西武ライオンズは、1950年に西鉄クリッパーズとして創設され、翌年西鉄ライオンズとなる。初代の背番号「3」は、戦前に巨人で投手として活躍し、戦後は捕手に転向した楠協郎(安夫)。翌1951年に巨人に復帰している。

 2代目の新留国良は左打ちの外野手。1年だけ「3」をつけた。3代目は戦後「青バットの大下」として一世を風靡した大打者大下弘。東急から西鉄への移籍は大きなニュースとなった。中西太、豊田泰光とともに西鉄全盛期の中軸を担った。

 広野功は2本の逆転満塁本塁打で知られる強打者。中日から西鉄に移籍し、3シーズン「3」をつけて巨人に移籍した。

 榎本喜八は、オリオンズの安打製造機として知られた大打者、キャリア最終年に西鉄に移籍して「3」をつけた。福富邦夫はヤクルトの強打者。太平洋クラブライオンズに移籍し、2年間「3」をつけた後にヤクルトに復帰。

 ジェリー・ホワイトは1年だけ「3」をつけて大洋に移籍した。

 生え抜きの打者で1年目から「3」をつけたのは清原和博が最初。高卒1年目から破天荒な成績を残す。巨人にFA移籍するまで主力打者として活躍した。

 玉野宏昌は1996年神戸弘陵高からドラフト1位で西武に入団。清原の後を受けて高卒1年目から「3」をつけたが活躍できなかった。

 トニー・フェルナンデスはMLBで2276安打を記録した大打者。1年だけ在籍して「3」をつけた。スコット・マクレーンは3シーズン「3」をつけ、1年目は39本塁打を記録している。

 このあとが中島裕之(現宏之、現巨人)。MLBに挑戦するまで西武の主力打者として活躍。ライオンズの背番号「3」としては最多の1356安打を打っている。

 そして、今季楽天にFA移籍した浅村栄斗が直近の「3」だった。

 ここ2代は強打の内野手がつけてきたライオンズの背番号「3」。山川にはぴったりの背番号と言えるだろう。(広尾晃 / Koh Hiroo)

© 株式会社Creative2