外国人墓域の有無を調査 平戸・崎方公園

 長崎県平戸市は25日、徳川家康の外交顧問、英国人ウィリアム・アダムス(日本名・三浦按針(あんじん))の埋葬地とされる墓地がある崎方公園(同市大久保町)の本年度調査を開始した。2017年度の調査で発掘した人骨1体が今年4月、ヨーロッパ人男性と断定されており、按針を含む外国人の墓域があったかどうか調べる。
 市によると、資料が残る1561年から1640年までに平戸で死亡した外国人は約70人。だが、市内にはいまだ外国人墓地は確認されていない。按針は1620年に死去している。
 調査は3カ年。市は2017年度と18年度の約50日間、公園内6カ所を発掘調査し九つの墓穴から9体の人骨を発見。8体は埋葬法から日本人の可能性が高いが1体はDNA鑑定の結果、日本人に見られない塩基配列などからヨーロッパ人と断定した。
 25日は市職員らが外国人の骨が見つかった按針墓周辺の西側部分(縦約13メートル、横約2メートル)を深さ約50センチまで掘り調べた。調査は12月6日までの予定。

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