浦和レッズACL完敗でも、大槻監督続投……フロントが忘れた「2年前の失敗」

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「コテンパンにやられてしまった」

 試合後、浦和レッズの槙野智章がこうコメントしたように、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)決勝第2戦のアルヒラル(サウジアラビア)戦は、完全なる力負けだった。

 アウェイでの決勝第1戦を0-1で落とした浦和は、第2戦ではアルヒラルにゴールを奪われず、かつ最低でも1点は取らなければいけない。ホーム・埼玉スタジアムに詰めかけた6万人弱の観客の後押しを受け、立ち上がりこそ順調だった浦和だが、22分、興梠(こうろき)慎三の突破からチャンスを決められず、試合は徐々にアルヒラルペースに。プレッシングをかわせず、攻撃の形をまったく構築できない。守備も受け身に回り、攻撃に強みがあるはずの関根貴大のポジションは下がり、ボールを受けても前向きなプレーができないという負のスパイラルにはまってしまった。

 74分に2戦合計0-2となる失点を喫した時点で、ほぼ負けは確定したようなものだった。この日の浦和に、3点を取るパワーは皆無だった。それを物語るように、このゴールが決まった直後、早めの帰り支度をする人たちが散見された。

 なぜ、第2戦も第1戦と同じような(参照記事)展開になってしまったのか?

「浦和の大槻毅監督は、守備の構築や選手たちのモチベーションを上げるのは得意ですが、攻撃のアイデアがある監督ではない。ACLを勝ち抜けたのも、同大会でデュエル(1対1の勝率)がナンバー1のエヴェルトンとナンバー2の槙野の粘り強さがあったから。一方で攻撃はカウンターのみで、興梠のキレに頼ってきました。決勝第2戦は得点を奪わなければいけない試合にもかかわらず、シュート数自体が6本しかなかった。数字以上の惨敗でした」(サッカージャーナリスト)

 しかし、敗戦が決まった直後、浦和の立花洋一社長は大槻監督に来季の続投オファーを出したと報道されている。さすがに、中村修三GMら強化部は総入れ替えするようだが、新たにGMに就任するのは、大槻監督の元でGKコーチを務めた土田尚史氏だというから開いた口がふさがらない。大槻監督への続投要請もびっくりだが、部下が上司になるという謎人事には狙いがまったく見えてこない。いったい浦和フロント陣は何を考えているのか?

「サポーターのウケを重視しているとしか思えないですよね(苦笑)。大槻監督はサポーターから『組長』と親しまれていますし、土田さんも人気があります。しかし、両者共に、日本のトップクラブの重職に就くほどの実績はありません。土田・大槻体制に期待をするサッカージャーナリストは皆無といっていいのではないでしょうか。あるとすれば、土田GMが、大槻監督を見切って、新たな監督を連れてくるか、もしくは大槻監督のために世界レベルのアタッカーを連れてくるか。いずれにしろ、来季の浦和の命運は土田GMにかかっています」(同)

内容はボロボロでも、ACLの実績やファンのウケで続投を要請する――。浦和といえば、2017年にも監督vs選手の確執が問題となった(参照記事)。フロント陣は、たった2年前の失敗を忘れてしまったのだろうか?

(文=TV Journal編集部)