「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

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「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

19日、フォーラム開会式で中国が世界遺産リストへの登録を果たした代表例を紹介する単霽翔氏。(長沙=新華社記者/王昕怡)

 【新華社長沙11月26日】中国故宮学院の単霽翔(ぜん・せいしょう)院長がこのほど、湖南省博物館で行われたフォーラムで講演し、「文化遺産は人々の生活に再び入り込み、その中で魅力を示すべきだ。文化財に命を吹き込むことが文化遺産保護や博物館建設の目指す方向である」と語った。

 単氏は文化遺産の現状について、多くの家庭に入り込み、生活や地域の身近な文化遺産となっていると指摘。さらに「文化遺産はもともと、人や社会が生み出したもの。もう一度人々の生活に入り込み、その中で魅力を示すべきだ」と述べた。

「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

 19日、フォーラム開会式でネットで大人気となった故宮の文化クリエイティブ製品「脊獣(せきじゅう)クリップ」を紹介する単霽翔氏。(長沙=新華社記者/王昕怡)

 単氏は次のように語った。故宮には「世界一」という肩書きが多いが、公開されていないエリアもたくさんある。「『世界一』が最も重要なことではない。文化遺産という資源が人々の実生活にどの程度の貢献を果たし、来場者にどのような収穫をもたらすかが最も重要だ」。故宮は近年、公開エリアの拡大を開始。従来の「立ち入り禁止」エリアが公開されると、大勢の来場者が訪れた。

 故宮はここ数年、デジタル化イノベーションを積極的に展開。「故宮口紅」「藻井(そうせい)傘」「脊獣(せきじゅう)クリップ」などの文化クリエイティブ製品が「ネットインフルエンサー」や「超人気商品」となり、人々の伝統文化への愛着が証明された。

「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

 19日、フォーラム開会式で故宮がここ数年展開している公共教育活動を紹介する単霽翔氏。(長沙=新華社記者/王昕怡)

 単氏によると、故宮はここ数年、公共教育に力を注いでいる。故宮学院を設立し、昨年だけで6万回以上の教育活動を展開。「海外進出」にも積極的で、海外の博物館と戦略的提携を結び、共同ラボも開設した。

 単氏は最後に「いかなる人もいかなる都市も、現実の利益のために文化遺産を勝手に処分することはできない。後世の人々も同様に保護する権利がある。文化遺産の保護は文化財部門と政府だけに与えられた特権ではなく、多くの人々の共同事業だ」と語った。(記者/王昕怡、明星)

「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

 19日、フォーラム開会式でネットで大人気となった故宮の文化クリエイティブ製品「宮門バッグ」を紹介する単霽翔氏。(長沙=新華社記者/王昕怡)

「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

 19日、フォーラム開会式会場。(長沙=新華社記者/王昕怡)

「文化遺産を守るのは人々の共同事業」 単霽翔・故宮学院院長

 19日、満席のフォーラム開会式会場。(長沙=新華社記者/王昕怡)