総理擁護へ、強まる官僚の情報隠し

 桜を見る会をめぐり総理擁護へ官僚による情報隠しの姿勢がひどい。25日の参院行政監視委員会で田村智子議員が債務超過を隠し磁器治療器の預託商法を続け経営破綻したジャパンライフ(東京千代田区)の代表取締役会長(当時)を安倍総理が総理招待枠で招待していたのではないか、確認するように求めた。

 田村議員は同党の大門実紀史参院議員に対し内部告発文書として送られてきたものだと紹介したうえで「東京都千代田区のジャパンライフ株式会社山田隆祥会長(2015年当時)あてに「ご夫妻おそろいにてご参観ください」と2015年『桜を見る会』への招待状が送られていた」との内容をとりあげ、受付表左下に記された「60-2357」の番号から「60という属性から総理が推薦している方の招待区分ではないか」と質した。

 岡田直樹内閣官房副長官は「個別に答えるだけのものを持ち合わせていない」などと調べる姿勢を示さず。

 田村議員は「2014年から4回にわたり行政処分を受け、一部は『業務停止命令』まで受けている。それを無視し被害を拡大させた極めて悪質な会社だ。この代表取締役あてに招待状が送られている」と招待は重大だとし「調べてください」と指摘。

 岡田官房副長官は「招待されたかどうかも含めて個人情報であることにかんがみ、従来から公開を控えさせていただいている」などと、功労、功績のある方を招待しているはずの招待者の名をプライバシーにかかわると理由にならない理由をあげ、調べないことを明言した。

 日本共産党の志位和夫委員長は「悪質な企業と首相との癒着の疑惑。『桜を見る会』の疑惑は底なし状態だ。野党は「追及チーム」を「追及本部」にバージョンアップ、総がかりで疑惑追及を行う態勢をとりました。徹底的に真実を明らかにしていきます」とこうした隠蔽姿勢に対抗し、真相究明にあたる考えをSNSで発信した。「官僚は国民のために、すべきことをせよ」との声もあがっている。(編集担当:森高龍二)

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