神奈川県伊勢原市が市立中学校全校への導入を目指す「再加熱式のデリバリー給食」に対し、試食会に参加した生徒の84%が「おいしい」と回答したことが26日、分かった。献立に満足している生徒も83%に上った。
市教育委員会が同日、アンケート結果を公表した。
市教委は市立中沢中学校(同市下糟屋)で12日から15日までの4日間、試食会を開催。委託業者が工場で調理したおかずを、同校の配膳室に導入された機械で5分ほど再加熱して配膳した。
アンケートには352人のうち、326人が回答。「おいしくない」は2%、「どちらともいえない」は14%だった。
再加熱した給食の温度について、おかずは92%が「ちょうどいい」を選んだ。ただ再加熱せずに保温剤で対応する汁物は25%が「冷たい」と答えた。
高山松太郎市長は26日の定例会見で、再加熱式について「温かいものを食べさせたいことと財政的なこともある。建物(=給食センター)を建て、大型の投資をしても15年、20年先に生徒数がどうなるかは読めない。柔軟な態勢をつくっておきたい」と改めて説明。アンケート結果に「高評価をいただき、また食べたいと思われていることを確認した」と述べた。市教委学校教育課は回答内容を今後の献立に役立てる。
市は市立中沢中で来年1月から試行した上で、2021年春に市立中4校での導入を目指している。