ホンダ、1-2フィニッシュの勢いを維持してF1最終戦へ「悔いを残さず来年につながるレースをしたい」と田辺TD

 ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏は、2019年F1最終戦アブダビGPで、来年につながる力強いレースをし、シーズンをいい形で締めくくりたいと語った。

 ホンダは2019年、レッドブルとトロロッソにパワーユニット(PU/エンジン)を供給、両チームの活躍に大きく貢献した。第20戦までにレッドブルのマックス・フェルスタッペンは3勝を挙げ、トロロッソのダニール・クビアトとピエール・ガスリーがそれぞれ表彰台に上った。前戦ブラジルではフェルスタッペンとガスリーがトップ2に並び、ホンダは1991年以来の1-2フィニッシュを成し遂げている。

2019年F1第20戦ブラジルGP 優勝を祝うホンダF1田辺TD、山本MD、フェルスタッペン、チーム代表ホーナー

 90度コーナーとロングストレートを備えたヤス・マリーナ・サーキットを舞台とする最終戦アブダビGPは、決勝が夕方から夜にかけて行われる特殊なレース。ホンダはレース前のプレビューリリースにおいて「シーズンをいい形で締めくくるためにも、力強いレースを期して臨む」と意気込みを示している。

「今週はいよいよ2019年シーズン最終戦、アブダビGPが始まります。2月のウィンターテスト初日から285日、まだまだやり残したと思うこともたくさんあり、正直あっと言う間の一年でした」と田辺テクニカルディレクターは語っている。

「今年は2015年のF1復帰以降、我々としては初めて2チームへPU供給を行いました。昨年からパートナーシップをスタートしたレッドブル・トロロッソ・ホンダ、今年から供給を開始したアストンマーティン・レッドブル・レーシングと共に、いい形でシーズンを通して前進を遂げられたと思います。先日のブラジルGPでの両チームとの1-2フィニッシュは、今年の進歩を象徴する一つのハイライトになりました」

「今回レースが行われるヤス・マリーナ・サーキットは1.2kmという長いバックストレートと、多くの90度コーナーが配されていることが特徴です。また、レースと予選は気温が下がった夕暮れ時に開催されるトワイライトレースである一方、FP1とFP3は日中の気温が高い状況で行われるため、車体、PU共にセッティングを煮詰めていくことが難しいグランプリでもあります」

「先日のブラジルでのよい結果から得た勢いを維持し、さらなる挑戦の気持ちを持ち、シーズンを締めくくる最終戦にチーム一丸となって向かいます。悔いを残すことなく、来年に繋がるレースをできればと思っています」

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