伊賀市の文化財 124「鍛冶町楼車解体修理」

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上野天神祭で使用される楼車の中には、老朽化により、祭りでの巡行に支障が生じているものがあります。このことから、上野文化美術保存会では、国・県・市の補助を受けて、楼車の修理を順次実施しています。
事業を進めるにあたって、上野天神祭復元修理事業等審議会を開催し、有識者の指導・助言のもと、祭屋台等製作修理技術者会に登録された業者などに修理を依頼しています。
鍛冶町の楼車「二東」は、構造にガタツキが生じたため、平成29年の祭り終了後から30年の祭りまでの間に修理を行いました。
楼車蔵で楼車を全て解体し、車輪修理は京都市の業者に依頼するとともに、各部材の破損箇所は矧木(はぎき)や埋木などによる修理を行い、できる限り元の部材を生かしました。また、屋根板の裏打ちは、長浜市の専門業者に依頼し、その後各部材を組み立てて元通りに戻し完成しました。昨年の祭りでは本来の形に甦り、スムーズに巡行されました。
この解体修理の結果、後唐破風(うしろからはふ)の裏側の渡り栓から、新たに天保10(1839)年の墨書が発見されたことから、楼車が天保から弘化年間にかけて製作されたことがあらためて確認されました。
今年の祭りでは、絢爛豪華な幕や金具だけでなく、楼車の構造にも着目してお楽しみください。