新タイヤに不満続出。未だ導入決まらずも「F1はベストなショーを生み出すタイヤを選ぶべき」とマグヌッセン

 ハースのケビン・マグヌッセンは、F1は2020年シーズンのために最高のショーを提供できるタイヤを選ぶべきであると語り、ピレリの2020年仕様タイヤに対する各チームの偏った批判は退けるべきだと考えている。

 F1に参戦する各チームには、第19戦アメリカGPの週末に2020年仕様のタイヤをテストする機会を与えられた。しかしながら、大半のドライバーがピレリの新仕様のラバーに否定的なフィードバックを返した。タイヤにはグリップが欠けているとして、F1に対して2020年仕様タイヤの導入を取りやめ、2020年は引き続き2019年仕様タイヤを使うすることを検討するよう促した。

 最終的な判断は、今週末の最終戦アブダビGP後に行われるオフシーズンテストを終えた段階でFIAとチームによって下される。マグヌッセンは、F1はコース上で最高のショーを生み出す可能性のあるタイヤを導入すべきであり、各チームの個別の思惑による批判は無視するべきだと主張している。

「ドライバーとチームの意見を取り入れるのは、とても難しいことだと思う」とマグヌッセンは語った。

「なぜなら、どのチームもそれぞれのアドバンテージがどうなりそうかを見て、彼らにとってベストだと思えることを主張するからだ」

「結局のところ、誰にとっても同じタイヤだよ。だからF1はベストなショーを生み出すタイヤを選ぶべきだ。それだけの話だよ」

 またマグヌッセンは、F1が第2のタイヤサプライヤーに門戸を開く考えを促した。これまでのところ、最後に複数のサプライヤーが参戦していたのは2006年のことで、ブリヂストンとミシュランがタイヤを供給しており競合状態にあった。

「僕はその状況が見たい。エキサイティングだ。でも他の多くの要因のせいで、そうすることが難しくなっている」

 マグヌッセンは、2021年に18インチのタイヤに切り替わるのを楽しみにしているという。彼はジュニアカテゴリー時代に、18インチのタイヤを履いた経験を持っている。

「僕は18インチのタイヤを一度ドライブしたことがある。F1マシンではないけれどね」

「あれはワールドシリーズ・バイ・ルノー時代のことで、ミシュランがテストをしていた。悪くはなかったよ」

「2021年にタイヤやレギュレーションがどうなるか楽しみだ。本当に競争の場を公平にすることになるかどうかがね。そうなるべきだけど、どうなるかエキサイティングだ」

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