福井県の冬の味覚といえば、越前がに。
唯一皇室に献上されるカニであり、県内外に根強いファンがいる、冬を代表するグルメです。
その絶景が越前がにの美味しさの秘密?
鯖江市から東に車で40分ほど。
市街地の景色はどんどん移り変わり、急勾配とカーブが続く山の中へ。
11月下旬のこの日は、紅葉もちょうど見頃といった感じで、青い空とオレンジや黄色に色づいた山々とのコントラストが非常に美しかったです。
そんな山々を抜けると、急に目の前に漁港が。
ここが、福井県内でもっとも越前がに漁が盛んな越前町。
毎シーズン、県内の越前がに(メスのせいこがに、2月下旬から漁が解禁される水がにを含む)の約7割が、この町で漁獲されています。
山と海を同時に望めるという景色の美しさはもちろん、実はこの環境こそが、美味しい越前がにの理由の一つ。
越前がにが生息しているのは水深300〜350m。
越前町は山のすぐそばに海があるように、海の中でも一気に水深が深くなっているため、越前がにの漁場が陸地から非常に近いのです。
そのため小型船で漁に出ることができ、さらに漁の後すみやかに越前がにを水揚げすることができます。
11月に漁が解禁すると、極上の越前がにを目当てに、県外からもこの町に多くの食通たちがやってきます。
越前町は人口約2万人の小さな町ですが、シーズン中は越前がにファンで町がにぎやかに。
そして、そのお客を迎えるための民宿・ホテルの数はなんと50以上。
海沿いには、昔懐かしいような佇まいのお宿がひしめくように立ち並んでいます。
今回はその中の1軒、「越前厨温泉 あらき」さんに宿泊してきました。
刺身・焼き・鍋… あらきの越前がにコースに舌鼓
夕食のお部屋の戸を開けると、すでに越前がにフルコースが並んでいました。
県外ではほとんど食べることができない越前がにのお刺身も、越前町ならこんなにたっぷりと。
さっぱり食べられるのに濃厚で、一瞬で食べられる美味しさです。
もちろん焼きがにも。
待ちきれなくて途中でなんども蓋を開けてしまいそうになりますが、 我慢して我慢して、火が消えてから蓋を取ると、 越前がにのいい香りが一気に広がります。
そして、目の前には丸ごと1杯の越前がにが鎮座!
食べるときは、真ん中から思いっきり割って。
足の身をたっぷりのみそにつけながら食べると、もう…。
最後はお鍋を。 越前がにのだしがしっかり出ているので、最後は一滴残らず食べられるように、雑炊で〆ました。
また、越前がにには「しゃぶしゃぶ」でいただく方法があるので、具を入れる前のお鍋でしゃぶしゃぶもしちゃいました。 お刺身で食べられるかにをしゃぶしゃぶにするのは本当はもったいないんですが、すっごく美味しいので、一つくらいは試してみることをおすすめします!
ちなみに私が宿泊した際は、越前がにのコースは2種類ありました。 お値段によって量や内容は変わるので、事前にご確認ください。
露天風呂から見える越前海岸の絶景に感動
あらきの嬉しいポイントは、天然温泉&露天風呂があるところ。 しかも、そこからの景色が本当に素晴らしいんです。
日本の夕陽百選に選ばれる越前町の夕陽をみながらの温泉は「贅沢」の一言。
日中は上から底がしっかり見えるほど、海の透明度も高いです。
そんなわけで、越前がにも温泉も景色も存分に楽しんだ1泊2日の旅でした!
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