お互いを認め合い、思いやりがあふれる地域社会を目指して(2)

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■女性

・性別に基づく差別や固定的な役割分担意識は、いまだに人々の意識や社会の慣行の中に見受けられ、職場等におけるセクシュアル・ハラスメントや妊娠・出産等を理由とする不利益な処遇等の問題のほか、配偶者・パートナーからの暴力(DV)、性犯罪等の重大事案も発生しています。

・女性も男性も性別に関わらず、相互の立場を尊重し、協力し合える地域社会にしていくことが大切です。

■高齢者

・人口の4人に1人が65歳以上の高齢者となる中、年齢を理由とした就職差別や賃貸住宅の入居拒否、介護者による身体的・心理的虐待、無断での財産処分等が問題となっており、高齢者を狙った特殊詐欺や悪質商法等も後を絶ちません。

・高齢者が住み慣れた地域で、生き生きと安心して暮らせる地域社会にしていくことが大切です。

■災害に伴う偏見や差別

・過去の災害時には、風評に基づく心ない嫌がらせ等が発生し、避難所等においては、プライバシーの確保や高齢者・障がい者等に対する配慮等が課題となりました。

・災害は人命だけでなく、日々の生活や働く場を奪う等の大きな被害をもたらします。困っているときだからこそ、偏見や差別を排し、お互いを思いやり、支え合っていくことが大切です。

■路上生活者

・景気や産業構造の変化等の社会的な要因等を背景に、路上生活を余儀なくされている路上生活者に対して、偏見や差別意識等から、嫌がらせや暴行事件等の事案が発生しています。

・路上生活者の置かれている状況や自立支援の必要性を理解し、偏見や差別のない地域社会にしていくことが大切です。

■アイヌの人々

・北海道を中心とした地域に古くから住む先住民族として、独自の生活様式と文化を築いてきたアイヌの人々は、明治以降の政策により、生活基盤や文化が失われ、さまざまな差別を受けてきました。

・令和元年5月に施行された「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」では、アイヌ民族が先住民族であると初めて明記されました。・現在、都内にもアイヌの人々が暮らしており、その歴史・文化等について正しく理解し、差別や偏見のない地域社会にしていくことが大切です。

■人身取引

・性的搾取、強制労働等を目的とした人身取引(トラフィッキング)は、重大な犯罪であるとともに、基本的人権を侵害する深刻な問題です。

・国は、平成16年に「人身取引対策に関する関係省庁連絡会議」を設置するとともに、平成26年には「人身取引対策行動計画2014」を策定する等、国を挙げて防止に向けた取り組みを行っています。

■ハラスメント

・嫌がらせやいじめを意味するハラスメント(下記)には、さまざまな種類があり、職場や日常生活等の場面で、相手を不快にさせ、尊厳を傷つけ、不利益を与える発言や行動が問題となっています。

・常に相手の立場に配慮した言動を心がけることが大切です。

◇ハラスメントの例
セクシュアル・ハラスメント:相手の意に反する不快な性的言動
マタニティ・ハラスメント:妊娠・出産等を理由とする不利益な処遇等
パワー・ハラスメント:職場内の優位性を背景に、精神的・身体的苦痛を与える行為等
カスタマー・ハラスメント:顧客や取引先からの著しい迷惑行為

■犯罪被害者とその家族

・犯罪被害には、犯罪による身体、財産等の直接的被害のほか、メディアの過剰取材や周囲の心ないうわさ、中傷、偏見による精神的被害等の二次的被害があり、日常生活が一変することもあります。

・誰もが犯罪被害者となる可能性があることを踏まえ、犯罪被害者やその家族の立場に立って考え、支援する地域社会にしていくことが大切です。

◇11月25日~12月1日は犯罪被害者週間
平成17年に閣議決定された「犯罪被害者等基本計画」において、犯罪被害者等基本法の成立日である12月1日以前の1週間が定められました。

■刑を終えて出所した人

・刑を終えて出所した人やその家族に対する、偏見等により、住居の確保や就職が困難であったり、悪意のあるうわさが流布されたりする等、社会復帰の際のさまたげとなっています。

・罪を償い、更生し、社会の一員として円滑に暮らすためには、家族や職場、地域等が協力し、差別や偏見のない地域社会にしていくことが大切です。

■HIV感染者やハンセン病患者等

・HIV感染・エイズ、ハンセン病等の感染症は、病気に対する知識や理解が不足しているために、職場、医療現場、社会生活等のさまざまな場面において、患者や感染者、その家族が差別や偏見にさらされた歴史があります。

・感染症に対する正しい知識と理解を深めることにより、差別や偏見のない地域社会にしていくことが大切です。

■北朝鮮当局による拉致問題

・1970年代から1980年代にかけて、北朝鮮当局により、多くの日本人が拉致され、区内にも拉致の可能性がある特定失踪者が存在しています。

・重大な人権侵害である拉致問題の解決は、国民的な課題であると同時に、国際社会全体で取り組むべき課題であり、関心と認識を深めていくことが大切です。

◇12月10日~16日は北朝鮮人権侵害問題啓発週間
平成18年6月、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行され、本週間が定められました。

■同和問題(部落差別)

・歴史的な過程で作られた身分制度や人々の意識に起因する差別であり、我が国固有の重大な問題です。

・同和地区(被差別部落)出身という理由だけで、就職、結婚等における差別や落書き等が発生しています。

・インターネット上での悪質な書き込みや、不当な差別的扱いを助長・誘発するために、特定の地域を同和地区である旨を掲載する等の事案も発生しており、依然として問題が根深く存在しています。

・平成28年12月に施行された「部落差別の解消の推進に関する法律」は、現在も部落差別が存在しているとの前提に立ち、近年の情報化の進展に伴い、部落差別に関する状況に変化が見られることを踏まえ、差別解消を推進し、部落差別のない社会の実現を図ることを目的に制定されました。

・同和問題(部落差別)を正しく理解し、差別をせず、また、差別をさせない地域社会にしていくことが大切です。