「スカーレット」戸田恵梨香の背中は「頼もしい」と松下洸平が感心!

焼き物の里・滋賀県の信楽を舞台に、女性陶芸家を目指すヒロインの波瀾(はらん)万丈の日々を描くNHK連続テレビ小説「スカーレット」(月~土曜午前8:00=NHK大阪放送局制作)。11月29日放送の第53回では、戸田恵梨香演じるヒロイン・川原喜美子と、若手陶芸家・十代田八郎役の松下洸平が、信楽に古くから伝わる「火まつり」に参加するシーンが描かれた。撮影当日、雨に降られながらも約5kgのたいまつを担いで山道を歩き奉納する「火まつり」ロケを終えた戸田と松下。撮影で戸田の後ろを歩いていたという松下は、たいまつを担ぐ戸田を見て「ものすごく頼もしかったです」とひと言。この言葉に笑顔の戸田が「背中がですか?」と聞けば、松下は続けて「そうです。その背中を追いかけて僕も登りました」とロケを振り返った。

江戸時代から続く信楽伝統のお祭り「火まつり」とは、「しがらき火まつり」の名称で現在も甲賀市信楽町で毎年7月第4土曜日に行われている伝統行事。“陶器づくりに欠かせない火”や“生活や文化に欠かせない火”への感謝と、火にかかわる安全を祈願する神事として親しまれている。ドラマの中で、喜美子や“フカ先生”こと深野心仙(イッセー尾形)、さらに陶工の八郎らが大きなたいまつを担いで歩いていたが、実際の火まつりでも、信楽にある新宮神社から愛宕山山頂の神社までの約2.1kmの距離を、30~40分かけて歩き、山頂にて大小さまざまなたいまつを奉納。今回の撮影は、信楽焼を題材にした物語の中に地域のお祭りを描くことで、“地域の特性”といったリアリティーが出せる点、さらに燃えさかるたいまつを象徴として、喜美子と深野の師弟関係の終えんや、喜美子と八郎の関係の進展といった変化が、よりドラマチックに描けるという狙いから、8月下旬に信楽にてロケが行われた。

実は2018年と19年は悪天候のため、実際の「しがらき火まつり」は中止に。2年連続でお祭りが中止になっていた地元としては、今回のロケにかける思いはひとしお。「しがらき火まつり」で実際に使用する予定だった約60本のたいまつを使用し、さらに地元からエキストラも参加。地元・信楽のバックアップのもとに実際の祭りの様子を再現した荘厳なシーンが完成した。

撮影を終えた戸田は、ヒロイン・喜美子の心情を重ねながら「深野先生や八郎さんと一緒に歩けているという、うれしさと楽しさがありました」と話すと、地元の協力について「安全面も含めて私たちをフォローしていただいて、すごくありがたかったです」と感謝。松下も「信楽の方々が協力してくれなかったら成立しないシーンだったと思います」と地元のおかげでいい撮影になったことを伝えた。

また、今後の見どころについて戸田は、「喜美子はフカ先生の弟子を卒業して一人前の女性絵付師として働いていく中で、さまざまなきっかけを受けて陶芸の世界に興味を持っていきます。また、喜美子と八郎がどのようにしてお互いの距離を縮めていくのか、そして『丸熊陶業』にも激震が走り、信楽の街も変わっていきます。そのような“変化”が見どころです、お楽しみに!」と締めくくった。

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