消費税1000万円を不正還付認める 自動車部品輸出会社社長、検察側は罰金と懲役2年求刑

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 消費税の輸出免税制度を悪用し、不正に消費税約1千万円の還付を受けたなどとして、消費税法違反などの罪に問われた松阪市塚本町、中古自動車部品輸出会社「JWCトレーディング」と、同社社長、高瀨勇二被告(62)の初公判が29日、津地裁(田中伸一裁判官)であり、高瀨被告は起訴内容を認めた。検察側は同社に罰金200万円、高瀨被告に懲役2年、罰金200万円を求刑し、即日結審した。判決は12月23日。

 検察側の冒頭陳述によると、同社は平成25年3月に設立。27年11月までは、自動車の部品を国内で仕入れ、海外業者に輸出していた。だが、仕入れ先への支払時期と輸出先からの入金時期にずれがあったことなどから資金繰りが苦しくなったとされる。

 仕入れ先は同年12月以降、直接海外業者に商品を輸出するようになり、同社には輸出代行業を依頼した。同社は代行手数料を得ながら11月までと同様に海外輸出を装い、架空の仕入れや輸出を計上。輸出取引では消費税が免税される制度を悪用し、消費税の不正還付を受けたとされる。

 論告で検察側は「修正申告はしたが、不正に還付を受けた消費税を返還していない」と指摘。「被告とその妻は資金繰りが悪化した会社から相当額の役員報酬や給与を受け取っている。会社や被告に罰金刑を合わせることは必要不可欠」と主張した。

 一方、弁護側は事件が報道され、既に社会的制裁を受けている。被告は「猛省している」とし、寛大な判決を求めた。

 論告によると、同社は28年6月から29年8月までの間、六回にわたって消費税計約1千万円の不正還付を受けたほか、さらに約200万円の不正還付を受けようとしたとされる。