長崎駅・西口広場整備 資材調達難航、来年3月の完成間に合わず

 29日の定例長崎市議会で、長崎駅周辺土地区画整理事業の一環となるJR長崎駅西側に整備する西口広場の完成時期について、来年3月に予定する在来線新長崎駅舎の開業に間に合わないとの見通しを示した。

 市長崎駅周辺整備室によると、県主体のJR長崎本線連続立体交差事業の在来線駅舎工事が続いており、作業場として西口広場が使われている。全国的な資材不足の影響で西口広場に使う資材調達も難航。市は西口広場が完成するまでの期間、仮設の通路や屋根を設け、利用者の利便性や安全性を確保したい考え。
 中村俊介議員(明政クラブ)は駅舎開業後も西口の工事が続くことを踏まえ、「高齢者や障害のある利用者の視点に立った考えが足りないのでは」と指摘。市まちづくり部の片江伸一郎部長は「国や県とも連携し、安全で、できる限り快適な移動ができるよう対応したい」と答えた。
 西口広場は在来線駅舎の西側に位置し、面積は約3千平方メートル。タクシーやバスなどの乗降所、イベントができるスペースを整備する。

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