京都府内最大の花火大会8月開催へ 五輪重なり府警難色も…市側譲らず

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保津川や夜空を彩る花火(8月11日、京都府亀岡市保津町より撮影)

 京都府亀岡市のJR亀岡駅付近で行われる、京都府内最大規模の「保津川市民花火大会」の実行委員会は29日、来年の開催日を8月11日と決めた。東京五輪のため人員確保に不安があるとして府警が夏開催に難色を示していたが、亀岡市側が「花火は戦争、災害の犠牲者を追悼する伝統行事」と主張し、例年通りの日程で開催する。
 来夏は警察官が五輪対応に追われることから、全国で日程を変更する花火大会が相次いでいる。毎年8月8日ごろの「びわ湖大花火大会」も来年は11月6日に延期される予定。保津川花火には今夏12万人の来場者があり、多くの警備員が必要なことから、市や亀岡署、亀岡市観光協会などでつくる実行委が開催日を検討していた。
 今夏は府警から150人程度、警備会社から100人程度が警備に当たった。来夏については亀岡署や警備会社から人員確保の課題が指摘されていたが、この日の実行委では8月10日、同11日、同1~15日の分散開催の3案が提示され、賛成多数で11日に決まった。亀岡署の塩見孝康署長は「人員には一定の制約がある。(実行委が)警備の態勢強化を検討中とのことなので、日程について特段申し上げない」と述べ、どの案にも挙手しなかった。
 実行委が8月開催にこだわった理由は二つある。保津川花火は、市内で100人近い犠牲者を出した1951年7月の「平和池水害」を機に、その翌年から始まった。「花火は平和祭の一環。五輪があるとはいえ、お盆(周辺)にするべきだ」(桂川孝裕市長)という思いが強い。
 もう一つは来年開業する府立京都スタジアム。Jリーグ京都サンガFCのホームとなるが、五輪期間中、Jリーグは中断される方向で、春や秋に試合が集中することも想定される。市は延期や前倒しも検討したが、試合日と重なれば大混雑するため、「8月以外の選択肢はなかった」という。
 実行委は、警察官や民間警備員の不足分は市職員らでカバーする方針。また来年はスタジアム開業などを記念し、今年より2千発多い1万発を打ち上げる。市商工観光課は「今夏は祝日だったが、来年は平日なので来場者は減る。職員にマニュアルを徹底させ、安全第一で開催したい」としている。