ロッテ・佐々木朗希 背番号17に込められた170キロへの期待 目指すは「大谷超え」と「沢村賞」

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球団の新人史上最高条件で契約
ドラフト会議で4球団の競合の末、千葉ロッテマリーンズからドラフト1位指名を受けた大船渡高校の佐々木朗希(18)が30日午後2時半、岩手県大船渡市内のホテルに姿を現した。

報道陣に一礼をすると、松本尚樹球団本部長、永野吉成チーフスカウト、柳沼強担当スカウトらが待つ中、母親の陽子さん(46)も同席し、契約交渉に臨んだ。

契約金1億円、年俸1600万円、出来高5000万円(金額は推定)で契約書にサインをした佐々木。球団の新人史上最高条件の契約に「実感がまだ湧かないです。今まで見たこともない金額です。しっかり貯金をしたいと思います。家族へのプレゼントは活躍してから考えたいです」と語った。

背番号は17に決定 170キロの期待を込めて

午後4時。1時間半の契約交渉を終えた佐々木が集まった報道陣約50人を前に会見に臨んだ。同席した松本尚樹本部長は冒頭で「将来170キロを出してほしいという、担当スカウトの柳沼強の思いを込めて、背番号を『17』にしました」と発表した。
佐々木も「スピードは自分の長所だと思うので、そこは一番を目指して頑張りたい。期待を込めていただいたと思う。偉大な先輩方がつけた背番号ですし、番号に合った活躍ができるように頑張りたい」と受け止めた。
また、ロッテのお菓子の中で「パイの実」が好きだという佐々木のために、球団から背番号「17」がプリントされた特大サイズの「ササキの実」がプレゼントされた。「大きな実になってほしい」という球団の願いに、「食べないで(記念に)残しておきます」と契約から会見と硬い表情だった佐々木が、無邪気な笑顔を見せた。

さらに、1年目の目標として色紙に書いた言葉は“経験”の2文字。「いろいろやっていくため、大きく羽ばたくためにも経験を大切にしていきたい」と飛躍を誓った。

同郷の先輩・大谷翔平を「追い越していきたい」
190センチの長身から繰り出す剛速球が武器で、今年4月のU18ワールドカップの高校日本代表の合宿で高校史上最速の163キロをマークした“令和の怪物”佐々木朗希。体に柔軟性があり、左足を顔に届くほどの高さまで上げ、スムーズな体重移動でエネルギーを生み出す。高校野球ではエースナンバー1を背負ったが、プロでの新たな背番号は「17」。

背番号「17」のイメージを記者から問われると、「(エンゼルス)の大谷翔平選手です。岩手の先輩ですし、プロ野球の先輩でもあるので、追い越していきたい」と力強く即答した。夢のメジャー・エンゼルスで活躍する背番号「17」大谷翔平が日本ハム時代に計測した日本球界最速の165キロを超え、前人未到の170キロを目指す。

母の手料理で強い体作り「目指すは沢村賞」
会見は佐々木の育成方針の話にも及んだ。松本球団本部長は「これだけの素材ですから、まずは怪我をさせないようにしていくことが一番と思いますので、慌てずに、しっかりとコーチ、トレーナーと本人の状態を見ながら体を作っていきたいです」と怪我の予防を最優先する考えを示した。
現在は球団から渡された練習メニューをもとに体幹トレーニングなどに取り組んでいる最中で、「体重もそうですし、壊れない体を作っていきたいです。強い体を作った上でパフォーマンスを上げていきたいです。食事も栄養バランスを考えています」とプロでやっていくために資本となる体作りを優先し、その時を待つ。

母の陽子さん(46)は「キムチとか漬物とか辛い物以外は何でも食べますね。食事は細かく注文されますし、ダメ出しもされます。果物と乳製品が足りないとか…」と食事の栄養バランスにも余念がないという。
「朗希は次男なのであまり手のかからない子でした。投げ方や考え方や発言はしっかりしていて、いつもハッとさせられます。今日もそうでした。家では普通の18歳ですが…帽子をかぶったり、ユニホームを着ると入団するんだなと思いました」と会見後に話した陽子さん。もうすぐ親元を巣立つ息子の姿を見て嬉しい反面、どこか寂しそうでもあった。
12月9日には千葉での新人選手合同の入団会見、年明け1月8日にはさいたま市のマリーンズ寮への入寮を控える中、「プロ入りで家から出るのは初めてで不安もありますが、自分だけではないのでしっかりやっていきたいです」と18歳らしい不安も口にした。それでも、「大船渡の方にはこれまで応援して頂いたので、その分の恩返しをできるように頑張りたいです。チームの一員として日本一が目標です。個人としては沢村賞が一番投手の中で高い賞だと思うので、そこを目指して頑張りたいです」と将来像を描いた“令和の怪物”こと佐々木朗希。夢と希望と背番号「17」を背負った一羽の鴎が、故郷・大船渡から大きく羽ばたく。

(フジテレビ・加藤忍)