黒石・新坂/老朽化による不具合で融雪装置を停止/住民ら「危ない場所」

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老朽化による不具合のため、融雪装置が一部区間で稼働を停止している新坂=30日午前8時ごろ、黒石市市ノ町

 青森県黒石市中心部を通る県道弘前田舎館黒石線にある通称・新坂の融雪装置が、老朽化による不具合のため一部区間で今冬の稼働を停止している。坂は急で交通量も多く、住民らは「融雪がなければ危ない場所」と、路面凍結や雪による交通事故、交通障害を懸念している。

 新坂は同市役所近くの内町、市ノ町、袋井にまたがる通りで、道路沿いには黒石神社がある。道路を管理する県中南地域県民局地域整備部道路施設課によると、融雪装置は2003年から利用が始まり、総延長は約250メートル。

 新坂での融雪は、ヒートポンプで温めた不凍液を、坂の上半分と下半分の二つの経路に分かれた地中のパイプに循環させる仕組み。同課によると、このうち上半分のパイプで19年2月、不凍液を注入しても満たされず、循環できない不具合が発生し融雪できなくなった。

 老朽化によりパイプのつなぎ目などから不凍液が漏れている可能性があると判断したが、施工業者が事業から撤退しており、対応できる業者を探したものの難航。年度内に原因調査を始めるめどは立ったが、今冬の融雪再開は困難となった。代わりの対策として、今冬は凍結防止剤の散布を朝・夕各2回と従来の2倍にするほか、必要に応じて除雪回数を増やす。

 黒石市は29日から30日にかけまとまった雪となったが、30日朝の新坂は目立ったトラブルはなかった。

 新坂では12年12月に、融雪機器の電気系統の故障などが原因で融雪できなくなり、車の立ち往生が発生したことがあった。黒石市内のタクシー会社の運転手は「融雪装置がなければ危ない場所。下るときは特に危険で、上りも坂の途中で停車したら上がれなくなる車も出てくると思う。よっぽど頻繁に融雪剤か何かをまいてもらわないと」と語った。

 同課は付近道路に「老朽化のため道路融雪停止中」と書かれた看板を設置したり、黒石市の「広報くろいし」で注意を呼び掛けている。

 田中秀樹課長は「ご不便をお掛けし申し訳ない。できるだけの対応をしていくが、迂回(うかい)が可能な方は、ご協力をお願いしたい」と話した。