人を裁く難しさ、克明に

山形大生の模擬裁判劇

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量刑を決める裁判員の心の葛藤などを描いた模擬裁判劇=山形市民会館

 山形大の学生が脚本、演出を手掛けた模擬裁判劇が30日、山形市民会館で上演された。死刑を望む凶悪犯罪者を罰することの難しさに焦点を当て、市民が量刑を決める上で抱く迷いや、導入10年目の裁判員裁判の仕組みを描き出した。

 死刑になりたいと願う男が無差別に7人を殺傷し、殺人罪などで裁判員裁判が開かれる―との設定。内容が理解しやすいよう、公判の手続きや検察、弁護側双方の主張など、重要な点に関する説明をスクリーンに映しながら物語が進んだ。

 公判を通じて裁判員や遺族が抱く葛藤、被告が抱える幼少期のトラウマ(心的外傷)や、精神障害を量刑に反映させるか否かなど、当事者たちの内面も丁寧に表現。約500人の観客を引き込んだ。

 河北町谷地の農業斎藤良夫さん(68)は「被告には背景に複雑な事情があり、量刑を決める難しさを改めて考えさせられた」と話した。模擬裁判劇は人文社会科学部の学生を中心とした実行委員会が毎年開催し、今年で47回目。