清原氏、感極まり涙 野球教室に「野球して良かった」胴上げは「一生忘れられない」

野球教室に参加した清原和博氏【写真:編集部】

Tシャツに記された息子2人からのメッセージ「本当にありがたいです」

 野球教室「レジェンド ベースボール フェス」が大和ハウススタジアム八王子で1日に行われ、元西武、巨人などの清原和博氏が囲み取材に応じた。佐々木主浩氏や大久保博元氏、野村弘樹氏などPL学園OBやNPBレジェンドが集ったこの日のイベントでは、閉会式で清原氏へのサプライズ胴上げも。感極まった表情の清原氏は、囲み取材でも目を潤ませた。

 仲間に囲まれて過ごした1日を振り返った清原氏は、「一言では言い表せられない。たくさんの人が集まってくれて」と取材の序盤から声を詰まらせた。この日は少年少女らにバッティングを指導したり、トークショーなどに登場したりしただけでなく、自身も打席に立つなど充実した1日に。「自分は現役時代からあまり野球教室とか経験なかったものですから、改めて野球少年少女と触れ合うことができて、非常に心が洗われるというか。胸いっぱいの気持ちで。野球したことを悔いたこともあったが、してよかったと」と感謝を噛み締めていた。

 グラウンドの少年少女だけでなく、スタンドには現役時代を知るファンが集まり、声援も飛んでいた。清原氏は、「現役時代も自分は怪我したりして、帰ってくるたびファンの方々の声援が力になっていましたけど。今回は自分が事件を起こしたので、余計に心にくる。感謝しています」と感謝を口にした。

 さらには集まった仲間たちへの感謝でも胸をいっぱいにした清原氏は、「12月って野球選手も忙しい中、わざわざ集まってくれて。引退試合でも胴上げはしてもらったけど……。一生忘れることできない気持ち、予想もしなかった。息子のメッセージが入ったこのTシャツも……」と清原氏。閉会式では仲間たちからサプライズで前面に英語で「同志との絆は決して変わらない」、さらに背中には2人の息子からのメッセージがプリントされた特製Tシャツを手渡された。感激のあまり涙をこぼした清原氏は、「応援してくれるファンの方々や息子のために、本当に頑張ろうと思う。(息子のメッセージは)本当に……ありがたいですね。本当に嬉しいです」と語った。

 最後まで目を潤ませ続けた清原氏は、「自分一人ではここまで来れなかった。支えがあってここにいる。感謝の気持ちを忘れず、まだまだ続く薬物依存に強い気持ちを持って戦っていきたい。こうやってみなさんに集まっていただき非常に感謝していますし、何度もこれまで挫けそうになりましたけどまた頑張っていきたいと思いますので。本当にありがとうございます」と決意を口にした。

 今後の野球活動の予定については「正直今日の野球教室まで…人前出るのも怖かったですし。正直まだ……」と声を詰まらせる場面も。しかし今年は沖縄での野球イベントや11月30日に開催された「ワールドトライアウト」での監督業など、野球人としての活動も増えている。また元気な姿が見られる日を、ファンも心待ちにしているに違いない。(臼井杏奈 / Anna Usui)

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