河北春秋(12/2):先月末、北朝鮮からミサイルがまた発射され…

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 先月末、北朝鮮からミサイルがまた発射された。トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が初めて握手したのは昨年6月。敵対する両国の歩み寄りに世界が注目したが、実現はそう簡単ではない▼歩み寄る難しさは国内でも。会津若松市で先日、市制120周年記念式典があり、151年前の戊辰戦争で会津藩と戦った長州藩の城下町・山口県萩市の藤道健二市長が出席した。初の公式行事参加だ▼東日本大震災の義援金を寄せた萩市と市民団体が市政功労者として表彰され「未来志向の関係を築くために出席した」と藤道市長。対する室井照平会津若松市長は「招いた目的は寄付への感謝」との説明にとどまり、それ以上の対応、接触を避けた▼会津では長州藩へのわだかまりがあるのは事実。萩市側から「和解」の申し出が過去に何度かあったが会津若松市は断った。もはや敵対が会津の存在意義のようにも映る。「握手1回で1000票減る」とささやかれれば、首長は慎重にならざるを得ない▼一方、経済、農業団体など民間交流は広がる。市内観光した藤道市長は「タクシーの運転手さんに親切にしてもらいほっとした」と語った。「政経分離」でもいい。「平和的解決」の道を閉ざしてはならない。国内のことで妙な言い方だが。(2019.12.2)