イチローが草野球デビュー 4打数3安打&16奪三振の活躍

日本時間12月1日、イチローが草野球デビューを果たし、「KOBE CHIBEN」の一員として智辯和歌山の教職員チーム「和歌山智辯」と対戦した。打者として4打数3安打1四球、投手として131球を投げて被安打6、奪三振16で無四球完封をマークする活躍を見せたことを、MLB公式サイトでも伝えている。

46歳となったイチローだが、まだ野球に対する情熱は失われていないようだ。オリックス時代の本拠地であるほっともっとフィールド神戸(当時はグリーンスタジアム神戸)で背番号「1」のユニフォームを身につけてプレイしたイチローは、投打にわたる大活躍でチームを牽引。慣れない軟式球でもイチローの輝きは健在だった。

イチローは、マーリンズ時代の2015年、レギュラーシーズンの最終戦で「1度はメジャーのマウンドに立ってみたい」という夢を叶えた。今年3月の東京ドームでの開幕シリーズ2連戦を最後に表舞台から退いたが、130km/hを超えていたと見られる速球を武器に、草野球デビュー戦で見事なピッチングを披露。打たれた6本のヒットについては「普通に打たれた。わざとじゃない」と振り返った。

試合後、ジャパンタイムズに対して「まだまだいける。肩、肘は全く問題ない。めちゃくちゃ楽しかった。またやりたい」とコメント。新しい草野球チームを作って監督兼任で全国制覇し、将来的には「イチロー杯」争奪リーグ戦を作りたいという夢を持っているそうで、その夢の実現に向けて、草野球本格参戦への第一歩となった。

「和歌山智辯」の監督を務め、自身も「四番・DH」で出場した藤田清司理事長は「あの球は草野球の人間には打てない」と脱帽。「うちのチーム全員が、世界のイチローさんと出会ったことが思い出。本当に楽しかった」と夢のような時間を振り返った。イチローは「来年もまたやりたい」と話しており、「KOBE CHIBEN」と「和歌山智辯」の再戦が実現する可能性もありそうだ。

© MLB Advanced Media, LP.