年俸削減目指すRソックス 複数の大物含む超大型トレードも

レッドソックスのチーフ・ベースボール・オフィサーに就任したチェイム・ブルームは、来季の年俸総額をぜいたく税の対象とならない2億800万ドル以内に抑えることを求められている。しかし、スター外野手のムーキー・ベッツの放出が難航し、年俸総額削減の目標を達成できる見込みは今のところ立っていない。そんななか、MLBネットワークのジョエル・シャーマンは、ニューヨーク・ポストで公開した記事で複数の大物選手を含む超大型トレードを提案している。

シャーマンは、2012年の夏にレッドソックスがエイドリアン・ゴンザレス、ジョシュ・ベケット、カール・クロフォードらをドジャースへ放出して総額2億5800万ドルの削減に成功し、翌2013年のワールドシリーズ制覇へ繋げたことを例に挙げ、同様の超大型トレードをエンゼルスと実施することを提案。エンゼルスは、フリーエージェント市場の最大の目玉選手であるゲリット・コール争奪戦の大本命に挙げられているが、シャーマンは「エンゼルスが優勝争いをするには、コール1人ではなく、(複数の大物選手を獲得することで)スーパースターのマイク・トラウトの周りをしっかり固めなければならない」と指摘する。

シャーマンが提案するのは、ベッツのほか、ネイサン・イバルディ(残り3年5100万ドル)とデービッド・プライス(残り3年9600万ドル)をエンゼルスへ放出するというものだ。エンゼルスがこれらの選手の年俸を引き受けるのであれば、ベッツ獲得に必要な交換要員のグレードを大幅に下げることができる、とシャーマンは考える。これによって、エンゼルスはトラウトのサポート役となるスター選手(ベッツ)と複数の先発投手(イバルディとプライス)を獲得することができ、レッドソックスは一気に年俸総額削減の目標を達成することができるというわけだ。

これは、あくまでもシャーマン個人の提案に過ぎないが、ベッツのトレードを実現するには、交換要員のグレードを下げるためのこうした工夫も必要となるのかもしれない。

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