「犯行態様は残虐」、被告に無期懲役を求刑 川崎・宮前トンネル女性刺殺

横浜地裁

 川崎市宮前区のトンネルで2006年9月、帰宅途中の女性が殺害された事件で、殺人の罪に問われた無職の男(39)の裁判員裁判の論告求刑公判が2日、横浜地裁(景山太郎裁判長)であった。検察側は「犯行態様は残虐で、再犯の可能性も否定できない」として無期懲役を求刑し、結審した。判決の言い渡しは13日。

 起訴状などによると、被告は06年9月23日未明、同区梶ケ谷の貨物駅直下のトンネル内歩道で、近くに住む女性=当時(27)=の腹を刃物で刺し、さらに右胸を刺して殺害した、とされる。

 公判は事実関係に争いがなく、量刑が主な争点。これまでの審理で、検察側は最初から殺意を持った無差別の通り魔殺人だったと主張。弁護側は、計画的な犯行を否定し、犯行には性嗜好(しこう)障害やパーソナリティー障害が影響したなどとして、量刑上の考慮を求めている。

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