中高年のひきこもり支援へ 心理士常駐のセンター開設 兵庫県

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兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 近年、社会問題化している中高年のひきこもりの当事者や家族をサポートするため、兵庫県は3日、「ひきこもり総合支援センター」を県精神保健福祉センター(神戸市中央区脇浜海岸通1)内に開設する。心理士や医師ら専門家が相談に乗るほか、居場所づくりや就労援助など、状況に応じた支援を手掛ける。併せて約5万1千人いるとされる県内のひきこもり(15~64歳)を対象にした初の実態調査を進める。(前川茂之)

 今年3月に内閣府が発表した調査では、中高年(40~64歳)のひきこもりは全国に推計で約61万人いるとされる。うち兵庫県内は約2万7千人とされているが、人口データで導き出しただけの推計で、詳しい実態は分かっていない。

 一方、行政の支援は電話相談などが中心。県や神戸市、中核市4市は専用の相談窓口で対応するとともに、県は神戸市西区に全寮制の公立フリースクール「県立神出学園」を設けてひきこもりや不登校を経験した23歳未満を支援している。

 しかし、いずれも若年層に重点を置いており、中高年のひきこもりに対しては“手つかず”の状況となっている。

 当事者が50代、親が80代になって生活が困窮する「8050問題」などひきこもる人の高齢化が深刻化しており、支援センターはそうした世代を主な支援対象に見据えている。

 同センターには、心理士の資格を持つ相談支援員2人と電話相談員1人が常駐する。医師や保健師のほか、支援に関わった経験者らとも連携し、面談を行ったりする。当事者や家族らが集うことのできる「居場所」もつくり、就労支援までつなげることを想定している。

 また、10月からは県内の民生委員にアンケートを配布して、県として初めての実態調査を開始。12月中に集計結果をまとめる予定という。

 電話相談は3日からスタート。受付時間は火-金曜の午前9時半~11時半と午後1時~3時半。専用ダイヤルTEL078.262.8050