「芭蕉布」作詞した吉川さんら新曲 曲名ずばり「首里城の再建」

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首里城の再建を願い、作詞した曲のCDを手にする吉川安一さん=名護市

 【名護】「芭蕉布」などの作詞者として知られる吉川安一さん(79)=名護市=らがこのほど、首里城再建に向けた歌を完成させた。曲名は「首里城の再建」。吉川さんは、首里城は人類の共通財産であるとし「万国津梁(しんりょう)の精神の下、人類の英知や心を寄せ集めれば必ず再建できる」と思いを語った。(北部報道部・嘉良謙太朗)

 10月31日未明、首里城火災のニュースをラジオで知った吉川さん。「現実か悪夢か」。耳を疑ったが、テレビをつけると目に飛び込んできたのは真っ赤な炎に包まれた首里城だった。

 吉川さんは日本復帰20周年に当たる1992年、首里城の一部開園に合わせて作った歌「響(とよ)め首里城」の作詞をした。「首里城が世に輝け、響けとの思いを込めた」と振り返る。

 だが、その城は一夜にして崩れ落ちた。首里城へは3月に行ったばかり。「こんなことになるとは…」。衝撃を受けつつも「ぼうぜんとしてはいられない」と、その日のうちに詞を書き上げ、石垣市文化協会歌謡部会の安里隆部会長が曲を付けた。

 予算や職人の確保、木材や赤瓦の調達など、簡単に再建できるものではないため「歌詞を書いてもいいのか」と悩みもあった。でも「一日も早く元の姿に戻ってほしい」との思いが勝り、歌にすることを決めた。

 歌詞には〈実現の誉れに 国際の慈愛/首里城の麗姿を 恒久に誓う〉とつづった。歌を通して再建に向けた支援の輪が少しでも広がればと願い、鮮やかな朱色が再び輝くことを期待している。

 歌は動画投稿サイトのユーチューブで視聴できる。