新産業創出担う人材育成を 創造的復興向けシンポ 熊本市

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熊本の将来像を考えるシンポジウム。経済人や大学学長らが産学官と金融機関の連携強化による新産業の創出を訴えた=2日、熊本市中央区

 熊本地震からの創造的復興に向け、熊本の将来像を考えるシンポジウムが2日、熊本市中央区の肥後銀行本店であった。企業経営者や大学学長らが討議。産学官と金融機関の連携強化による新産業の創出や、それを担う人材の育成が重要との認識で一致した。

 討議には県内外の有識者5人がパネリストとして登壇した。肥後銀行の甲斐隆博会長は約20年後に県内人口が30万人減るとの試算を紹介し、一人一人の生産性向上と新産業創出が欠かせないと指摘。「リーダーには変化を読み、今すべきことを考える思考が大切」と強調した。

 国立高等専門学校機構の谷口功理事長(元熊本大学長)は新産業の創出に向け、農業、医療、観光、文化財保護をITと組み合わせる方策を提示。具体化に向け、企業などの積極的な発信を求めた。

 人材の育成に関し、熊本大の原田信志学長は、大学に社会人入学するなどして学び直し、知識を身に付けた社員らを評価し活躍させる仕組みが必要と語った。

 国立研究開発法人・科学技術振興機構(東京)の主催で約350人が聴いた。同機構は、熊本地震の復興支援で手掛けた研究開発支援の事例も紹介。同日、研究開発を積極的に進める企業の支援などで肥後銀行と連携協定を結んだ。(中原功一朗)

(2019年12月3日付 熊本日日新聞朝刊掲載)